近年、「多様性」という言葉をよく耳にするようになりました。しかし、ありのままの自分をさらけ出すことに、不安を抱える人も多いでしょう。今回は、同性愛者の知人が、友人にカミングアウトした際のエピソードをご紹介します。
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本当は同性が好きだなんて言えない

A子さんは一見ごく普通の女性ですが、実は同性愛者。自分の恋愛対象者が女性だということは、親はもちろん、誰にも伝えていませんでした。

そんなA子さんが、30歳を目前にしたときのこと。A子さんにずっと彼氏がいないことを、心配していた友人のB子さん。

B子さんはA子さんに「男友達がA子に会ってみたいって言ってるんだけど、どうかな?」などと、たびたび男性を紹介してくるようになります。

勇気を出して友人にカミングアウト

「今は仕事が忙しくて恋愛どころじゃないや」こう誘いは断りつつも、B子さんの親切心をありがたいと思っていたA子さん。

しかし、このままB子さんを欺き続けることに、罪悪感を感じ始めます。

「いつ頃なら大丈夫? ずっと独り身のA子のことが心配なんだよ」と話すB子さんに、A子さんは本心を打ち明けることにしたのです。

「私、実は男に興味ないの。同性愛者なんだ」こうカミングアウトしたA子さんは、B子さんの反応に恐怖が止まらず、体がガクガク震えていました。

ありのままを受け入れてくれた友人

しかし、B子さんの反応はA子さんの想像と異なるものでした。

B子はあっけらかんとした様子で「そうだったんだ! 早く言ってよ~!」とA子さんの肩をポンと叩きました。

A子さんは驚いた様子で「私が同性愛者だってことに引かないの?」とB子さんに尋ねます。

するとB子さんは「なんで? A子はA子でしょ? 私たちの関係は何も変わらないでしょ」とすんなり受け入れたのです。

この瞬間、A子さんは今まで一人で我慢してきた感情が溢れ、涙がボロボロこぼれたのでした。

まとめ

本来の自分を、いつまでも隠し通すのは辛いもの。大切な友人ならば、その人が同性愛者であるかどうかなんて、大きな問題ではありません。

もし自分一人で悩みを抱え込んでいるようであれば、まずは信頼できる人に本心を打ち明けてみてはいかがでしょうか?

ftnコラムニスト:はぴまる