お腹の中には赤ちゃんが……
Aさんは結婚して2年目の主婦です。そんなAさんは、幸せの真っ只中にいました。
実はAさんのお腹の中には、赤ちゃんがいます。愛する我が子に会える日を楽しみにしていたのです。
そして出産予定日が近くなった頃、Aさんのお腹に痛みが走ります。「産まれるかも……」Aさんは旦那にそう伝えました。
病院に運ばれ……
すぐに病院に運ばれたAさん。これまでに感じたことのない強烈な痛みを感じながら、赤ちゃんのためにも力を尽くします。
「オギャー!」
甲高い声が響き渡り、赤ちゃんが産まれました。可愛い女の子。やっと会えた喜びと、無事に出産できた安心感でAさんは思わず涙をこぼしてしまいます。
旦那の両親がやってくる
病室に戻ったAさんは旦那とともに、可愛い我が子を笑顔で眺めていました。そんな中、慌ててやってきたのは、旦那の両親。
「あっ! この子ね!」姑はそんなことを言い、赤ちゃんを覗き込みます。そして「で、どっちなの?」と聞いてきます。
「女の子ですよー」Aさんは笑顔でそう答えました。
すると、姑の表情が一気に曇ります。小さく「なんだ女の子か……」とつぶやくと、それに続けてまさかの一言を吐き出しました。
「じゃあこの子は失敗作ね。早く次の子を産みなさい」
まさかの言葉に絶句
まさかの言葉に絶句するAさん。確かに以前から、姑は男の子が欲しいと言っていました。しかし産まれたばかりの可愛い娘を、失敗作と言われる筋合いはありません。
「なんでそんなことを……」と怒りの声をあげようとしたAさん。しかしその言葉は、別の声によってかき消されました。
「ふざけるな!」旦那がそう怒声をあげたのです。
「何が失敗作だ! この子は俺たちにとって大切な娘だ! そんなこと言うヤツには二度と娘を会わせない! 出て行け!」
旦那のあまりの剣幕にたじろぐ姑。「じょ、冗談よ……」と言い訳をしますが、それでも旦那の怒りは収まりませんでした。
結局その後、Aさんは正式に姑から謝罪を受けたとのこと。娘が大きくなってくると「女の子も可愛いわね」とあっさり手のひら返しをした姑でしたが、今ではなんとか仲良くやっているようです。
我が子を失敗作と言われたら、怒るのも当然ですよね。旦那さんが怒ってくれたおかげで謝罪も受けられたようで、良かったです。
ltnコラムニスト:ふくろうクジラ