大嫌いな姑
主婦のAさんには、大嫌いな人がいました。その相手は、姑です。姑はAさんをパシリのようにこき使ったり、嫌味を言ってきたりします。
相手は姑なのでAさんは逆らうこともできず、いつもストレスを感じていたのです。
姑がほくそ笑む?
そんなある日のこと、姑がニヤニヤしながらAさんのもとにやってきます。
「また何か嫌味を言われるのか……」とAさんは小さくため息をついたのですが、意外なことを言われました。
「来月、ちゃーんと払っておきなさいよ?」
姑は嫌味っぽくそう言いますが、Aさんはその言葉の意味がわかりません。
「払う? 何のことですか?」Aさんはそう問いました。
クレジットカードを見せつけて…
さらにニヤリと笑った姑は「これよこれ!」と言って、カードを見せつけてきました。クレジットカードです。
「あなたからもらったこのカードで、今月たっぷりお買い物させてもらったわよ? あなたが自分で私にあげたんですからね? 今さら後悔したって遅いわよ?」
確かに先月、Aさんは姑にクレジットカードを渡しました。姑はそのクレジットカードでたくさん買い物をしたのでしょう。その支払いでAさんを困らせようとしているようでした。そのため、Aさんは口を開きます。
「あの……何か勘違いしてませんか?」
大きな勘違い
確かに姑が持っているクレジットカードはAさんが渡したものでした。しかしそれは姑に命令されて、代わりに手続きをやってあげただけ。つまりお金は、姑の口座から引き落とされるのです。
クレジットカードを持ったことのない姑は、Aさんの口座からお金が引き落とされるものだと大きな勘違いをしていました。
それを知った姑は、一瞬で顔面蒼白に……。
「ど、どうするのよ!」と慌てふためきますが、Aさんの知ったことではありません。
「自分が買ったものなんですから、自分で払ってくださいね」とAさんは言い、ニッコリと笑いました。
結局、姑は貯金を取り崩し、なんとかお金を支払ったとのこと。Aさんはそれを知り、いい気味だと笑ったそうです。
勘違いによって、嫌がらせがブーメランで自分に返ってくることもあるんですね。嫁にクレジットカードの手続きをやらせたのも自分自身ですから、自業自得です。
ltnコラムニスト:ふくろうクジラ