子供は親が言ったことを全て信じるものですよね。それを信じるがあまり、かわいらしい姿を見せてくれることもあります。そしてその姿に親が心を動かされることも……。そこで今回は知人から聞いた「コウノトリを捕まえたい娘の話」をご紹介します。
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可愛い盛りの娘

主婦のAさんには、4歳になる娘がいます。まさに可愛い盛りで元気いっぱいの娘。そんな娘は最近、ある質問をよくしてきます。

「赤ちゃんってどうやったら生まれるの?」

子供がよく聞く定番の質問。そのためAさんも娘に、定番の答え方をしていました。

「コウノトリが運んでくるのよ」

コウノトリを捕まえたい

「これ、コウノトリさん?」

そう言ったのは娘です。スズメを指して、そんなことを言います。

「違うよー」と教えてあげると、今度はカラスを見つけて「コウノトリさん?」と娘は聞いてきます。

あの話をして以来、Aさんの娘は鳥を見かけるたびに、このようなことを言ってくるようになりました。

そして時には、「待ってー!」と言って、鳥に向かって猛ダッシュ。なんとか捕まえようとするのです。

娘に聞いてみると

「どうしてコウノトリを捕まえたいの?」

ある日、Aさんは娘に聞きました。コウノトリという名前を聞いたから、興味本位で捕まえようとしているのだろうと思っていたのですが、娘のコウノトリへの熱意はなかなか冷めません。そのため、気になって聞いてみたのです。

すると娘は「だってー」とモジモジ。そして……。

「妹が欲しいんだもん」とつぶやきました。

旦那に報告すると

娘のまさかの一言に「そういうことだったのか」と合点がいったAさん。娘はコウノトリが欲しいのではなく、コウノトリに妹を運んできてほしかったのです。

その夜、娘がそんなことを言っていたと旦那に報告。すると旦那が「そっかぁ……でもそろそろそういうタイミングかもな」と言います。その言葉にAさんも笑顔で頷きました。

そしてそれから1年後、5歳になった娘は今度はAさんのお腹に向かって「早く出てきてー」と叫びます。

実はAさん、現在妊娠中。まだお腹の中の子供が男の子か女の子かはわかりませんが、家族が増える日を、今か今かとみんなで楽しみに待ちわびているのだそうです。

娘さんはコウノトリを捕まえれば、妹を運んできてくれると信じ込んでいたのでしょうね。思わず微笑んでしまうような、かわいい行動です。

ftnコラムニスト:ふくろうクジラ