女の子みたい
長男のゆうじは、姉が2人いるからなのか、子どもの頃から仕草が女の子っぽかったのだそう。
髪の毛は襟足を長めにしたいと本人が強く希望するので、ゆうじの母はゆうじの希望通りにずっとカットしてくれていたのだとか。
また、その長い襟足を姉2人が三編みにしてくれることを、とても喜んだといいます。
そんなゆうじを見て母は「お姉ちゃん達が髪の毛をかわいくしている影響ね!」と小さい頃は何も疑問はもたなかったのだそうです。
学校の制服を嫌がった
ゆうじが小学校へ入学する時、ひとつだけトラブルがあったのだとか! それは、小学校の制服を着るのを、ゆうじが拒んだからなのだそう。
幼稚園の頃までの制服は、あまり男女の差がない体操服だったのに対して、小学校の制服は、男子と女子! という風に、男の子はズボンスタイル、女の子はスカートだったからなのだそうです。
「当時ゆうじは、ズボンを嫌がっているんじゃなくて、性別を分けられている感じが嫌だったんだと思う」とゆうじの母はいいます。
まだ7歳程だったゆうじは、姉と母になだめられて、学校の制服をきちんと着て登校するようになったのだそう。
衝撃のカミングアウト
幼少時代は、姉の友達によくかわいがってもらっていたゆうじ。
女の子の遊びを好むのも仕方がないと思っていたゆうじの母ですが、21歳になった長男ゆうじから、思いもよらぬカミングアウトをされたのだとか!
「母さん……ぼく、女になりたいから、性転換してもいいかな?」
ゆうじから思わぬ告白をうけた母は、とてもビックリしたといいます。
それと同時に、ゆうじが幼少期から長い襟足に拘りがあったことや、女の子の遊びを好んでいたことが思い出されたそうです。
息子が21歳になるまで家族に真実を言えずに苦しんできたのか……と思うと辛くなった、とゆうじの母は言っていました。
母からのアドバイス
ゆうじからのカミングアウトをうけた母は、迷ったけれど性転換手術をすることに賛成したのだそうです!
また、ゆうじの母は、我が子の為にLGBTのことをたくさん勉強したといいます。
そして、性的マイノリティなゆうじが、日本ではまだ公にして暮らしにくいかもしれない……と悩んでいたことから、少しの間、タイに移住してみては? とアドバイスをしたのだとか!
タイならば性転換手術も盛んに行われていると知った母は、ゆうじにタイで手術を受けることを勧めたのだそうです。
その後、母とゆうじはタイへ渡り、ゆうじは性転換手術を受けたそうです。
そして、現在パートナーを見つけたゆうじは、母とパートナーと3人でタイで暮らしているということです。
ftnコラムニスト:さらら