「頼まれると断れない…」いつも大忙し
Aさんは事務系の仕事に就く33歳の女性。頼まれると断れない性格のため、いつも誰かの分の仕事まで引き受けてしまい残業続きでした。
大変な毎日でしたが、Aさんは自分が頑張ることが誰かの役に立っていると思えて、充実感も得られていたのです。今日も仕事が終わらなくて帰りが遅くなったAさん。そんなAさんの元に1通のLINEが届きます。
ショック!LINE誤爆「Aさんって仕事できないよね」
LINEの通知音が鳴ったスマホをAさんは見ます。するとそこには…
「Aさんって仕事できないよね」
今日Aさんに仕事を押し付けて帰ったOさんからのLINEでした。既読をつけずに通知で中身を確認したAさん。ショックのあまり呆然としていると、Oさんは誤爆に気づいたのでしょう。送信取消したようで通知も消えてしまいました。
送信取消してもAさんがそのLINEを見てしまった事実は消えません。これまで頑張って人の仕事まで引き受けていたのに、そう思われていたことがショックでAさんは落ち込んでしまいました。
仕事ができないと思われているなら…やる必要ないよね?
一度はショックを受けたAさんですが、家に帰り時間が経つと考えが変わってきました。
「仕事ができないって思われてるのに、人の仕事までやる必要ないよね?」
もう頼まれたからといって人の仕事まで引き受けるのはやめておこうと決意し、その日は眠りにつくAさんなのでした。
次の日、目を覚ましたAさんは不思議と気持ちがスッキリしていました。そして、生まれ変わったような気持ちで職場へと向かったのです。
「仕事できないのでやりません!」これからはきっぱり断ります
OさんはLINE誤爆に気づかれていないと思っているので、今日もいつも通りAさんに仕事を押し付けようとしてきます。しかし、Aさんはもうその仕事を引き受けるつもりはありません。
「仕事できないのでやりません!」
にっこり笑ってそう告げるとOさんは、びっくりした様子でおろおろするばかりでした。LINE誤爆はショックだったけれど、これでOさんと縁切りもできて自分の仕事に集中できるようになりました。
「今思えば、頼まれた仕事を全部引き受けていた自分は、仕事ができないと評価されても仕方がなかったのかもしれない」
現在ではこんな風に思えるようになり、関わりはなくなったけれどOさんがLINE誤爆してくれたことに感謝をしているそうです。
ftnコラムニスト:安藤こげ茶