同僚B子の存在
40代のAさんは、妻子持ちの会社員です。
下の子が生まれてからは妻とのスキンシップも減り、夫婦関係も冷め切っていました。
そんななか、地方の支社から数年ぶりに戻ってきた社員B子の存在が気になるようになってしまいます。
陽気で活発なB子に、いつの間にか心惹かれていったAさん。
そのうち「仕事のことで話したいことがあってさ……」と適当な理由をつけて、B子とランチを楽しんだり、仕事帰りの一杯に誘ったりするようになりました。
いつものように食事を済ませ、そろそろ帰ろうかとなったときに、Aさんは思わずB子の手を掴んで「好きです」と想いを告げてしまいました。
ダブル不倫に溺れる二人
B子からは「困ります。私たち親ですよ」と拒まれます。
しかしAさんは「一度でいいから、あなたの全てを知りたい」と気持ちを吐露。
Aさんの圧力がすごかったのか、B子は「わかりました」と……。
そのまま二人は、男女の関係になりました。
お互い家庭があるので、会えるのは月に1回、2〜3時間求め合うだけです。
そのかわりに毎日、通勤中・仕事中に時間を見つけ、お互い連絡を取り合います。
そして自宅の玄関前で、その日B子と交わしたメールを全て削除していました。
B子の写真を撮ってしまい……
しかしAさんは、B子と別れたあと家に帰るまでの時間がどうしても寂しくてたまりません。
余韻に少しでも長く浸りたい想いで、Aさんは彼女が部屋でたたずむ姿を1枚だけ撮影してしまいました。
その日は、自宅までの道中何度もB子の写真を見返し、二人だけの甘い時間を思い返します。
そして、B子の姿をしっかり目に焼きつけたあと、自宅に入る前に、メールとともに写真を削除しました。
完璧な証拠隠滅が崩れる
数日後、子どもたちが寝静まったあと妻から「話がある」と言われたAさん。
リビングで向かい合った妻から「これどういうこと?」とスマホを突きつけられました。
画面にはB子がたたずむ姿……。
あの日確かに、消したはずの写真がなぜか目の前に現れ、呆然とするAさん。
すると妻が「家族写真を整理してたら、出てきました」と一言。
じつは、消した写真は、グーグルフォトに保存されていたのです。
しかもAさんは、家族でデータを共有しているのをすっかり忘れてしまっていました。
その後、Aさんは妻からお咎めもなく「子どもたちにバレないようにしてね」と釘を刺されただけでした。
もとから仮面夫婦だったので、奥さんも夫の相手をしなくて良かったとさえ思っているのかもしれませんね。
しかし、やはり不倫の証拠を完璧に消すのは難しいようですね。
ftnコラムニスト:広田あや子