窮地に立たされた
主婦のAさんは窮地に立たされていました。というのも、義実家にある金庫。その中にあったはずの300万というお金が盗まれてしまったからです。
しかしそれだけなら本来、Aさんが苦しむほどのことではないでしょう。大変な事件ですが、Aさん自身に何かがあったわけではないからです。
しかし、義母のたった一言で、Aさんは追い込まれることになったのです。
「盗んだのはどうせあんたでしょ? 」
信じない義母
Aさんが疑われたのは、Aさんだけがよそ者だから。もっと言えば、義母に嫌われていたからです。
「私じゃありません! 」そう言っても義母は信じてくれません。
「あんた以外、誰がいるのよ? 家に入れる人間は限られてるんだから、あんたしかいないでしょ! 」
そんな言葉を吐きかけ、義母はAさんを犯人に仕立てあげようとします。
もう我慢できない
いつもならそこで引いていたかもしれないAさん。しかし泥棒扱いされるのは我慢できませんでした。そこである提案をします。
「だったら警察を呼んでください! それでハッキリさせましょうよ! 」
Aさんがそう言うと、義母はあきれ顔。
しかし、「あなたがそう言うなら呼びましょう」と言い、本当に警察を呼ぶことになりました。
そして義母は「もう後戻りはできないからね? 」そんな嫌味とともに、ほくそ笑んだのです。
犯人が見つかる
数週間後、犯人が見つかりました。結果だけを言えば、犯人はAさんではありませんでした。
犯人は60代の男性。そして実はこの男性、とんでもない相手でした。
なんと、義母の不倫相手だったのです。
義母に振られてしまった不倫相手は、その腹いせでお金を盗むことにしたのだそうです。
これで盗難事件は解決。しかし、家庭の問題は解決していません。
Aさんを疑ったものの、結果的に自分の不貞がバレることになった義母は、その後、義父や旦那から大説教を受けることに。Aさんはその姿を見ながら「ざまあみろ」とほくそ笑みます。
それから義母は強くものを言うことができなくなり、Aさんは義実家で快適に過ごせるようになったのです。
散々疑っておきながら、結局は自分の責任だったなんてとんでもない話ですね。快適に過ごせるようになったことを考えれば、むしろ起きて良かった事件とも言えるかもしれません。
ftnコラムニスト:ふくろうクジラ