ただそれがお互いに結婚している立場であった場合、よりが戻るとなかなかマズいことになってしまいますよね。
今回は元彼に意外な場所で再会してしまったYさんのお話です。
義実家の大規模なリフォーム
Yさんは結婚して3年目の主婦。義父の体調不良をきっかけに、実は気が進まないものの義実家で同居することが決まりました。
「これをきっかけに家をバリアフリーにしようと思うの!だからYさんがここに住むまでにこの家をリフォームしちゃうわ」
Yさんの義母は体調の悪い義父のために、リフォーム工事をすることを決意。旦那さんと義父でお金を出し合い、大幅なリフォーム工事が始まりました。
「リフォームが終わったら同居か…不安だな」
Yさんは旦那さんと2人で住んでいるマンションで、ぽつりと呟きました。
「でも俺長男だし、いずれ同居はしなきゃなんないんだからさ」
旦那さんはそう言って、Yさんの不安な気持ちを少しもわかってはくれません。今まで全く一緒に暮らしたことがない人と暮らす不安を理解して欲しかったのに、とYさんは思いましたが、それも言えずじまいでした。
リフォーム工事に現れたのは・・・
リフォーム工事の説明に業者さんが来るから立ち会って欲しいと義母に言われ、Yさんは旦那さんの実家に行きました。
「はじめまして!若奥様ですね。ここの工事を担当させてもらうことになりました、〇〇です」
リフォーム業者の責任者の男性が現れ、Yさんに名刺を差し出します。その時にしっかり目が合って、Yさんは息が止まるような思いでした。
「あ…よろしくお願いします」
そういうのが精一杯。名刺など見なくても、顔を見ただけでYさんにはその男性の名前がわかっていました。何故ならその男性は、Yさんが学生時代に5年も付き合った初めての彼氏だったのです。
男性の方もYさんに気付いたようで、ちらりと意味ありげな視線を送ってきました。しかしここは旦那さんの実家。Yさんも男性も何も言いませんでした。
「あ、さっきの名刺間違えました。古いの渡しちゃってすみません、こっちが新しいので…」
突然男性が新しい名刺を渡してきました。Yさんがそっと名刺の裏を見ると、そこには男性のプライベートのものらしき携帯電話の番号が走り書きされていたのでした。
リフォーム工事の合間に不倫
「あの、もしもし…Yです」
『Yちゃん!連絡くれて嬉しいよ…』
Yさんが彼の電話番号に電話をかけたのをきっかけに、2人は坂道を転がり落ちるように恋心が再燃し、あっという間に不倫関係に陥ってしまいました。
彼はリフォーム工事の責任者なので度々現場を見に来ますし、Yさんはリフォームの経過を確認するために義実家を訪れ、その後違う場所で落ち合って密会を続けました。
義実家のリフォームは着々と進み、2人は段々大胆に会うようになっていました。時には現場近くに停めた車の中で密会することもあったそうです。
そんなある日、いつものように義実家で顔を合わせた2人は、現場の確認もそこそこに彼の車に乗り込みました。窓が黒いスモークガラスになっている彼のワゴン車の後部座席でキスをしていると、いきなり外から窓をバンバンと叩かれてはっと身体を離しました。
「ちょっとYさん!いるんでしょ!?乗り込むところ見たわよ!!!」
なんと窓を叩いていたのは、リフォーム工事の様子を見に来ていた義母でした。
同居には気が進まないようだったのにリフォーム工事の現場にはよく来るYさんのことを前から怪しんでいたようで、今日はYさんの様子を陰から伺っていたのでした。
Yさんと元彼の不倫はそこでジ・エンド。Yさんは旦那さんと義両親、自分の両親にもこっぴどく叱られ、同居が始まってからは義母にずっと監視されているそうです。
焼けぼっくいには火が付き易いとはいいますが、結婚している身ではただの不倫です。どんな場所で元彼に出会っても、知らん顔をしておくのが一番ですね。
ftnコラムニスト:緑子