A子の義母はいつも「孫ちゃんだけ泊まりにおいで〜」と孫だけを誘ってくるのだとか。しかし、A子にとって「孫ちゃんだけ」というフレーズが気に食わなかったらしく、何かと理由をつけては断っていたそうです。何度も孫催促がしつこい義母でしたが、孫を独占したいわけではなく……そこには苦労した子育てを経験してきた義母だからこその、優しさがあったと分かったのでした。
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なんで孫だけなの?

義母から毎週のように「孫ちゃんだけ泊まりにおいで〜」とメッセージが来るというA子。

預かってくれるならラッキーでは? と思うのですが、A子いわく「孫ちゃんだけ……」というフレーズが耳につくのだとか。

A子は「わたしは行ったらダメなのか?」「所詮は赤の他人ってことよね」という風にネガティブに捉えてしまうのだそうです。

夫は当然義母宅へは息子なので歓迎されますし、自分だけ家に入れたくない! と言われている気がしてならなかったとA子はいいます。

きっとA子からすれば、子どもが行くなら自分もお呼ばれしたい! という義理の娘としての気持ちがあったのでしょう。

断ってもしつこい

義母から意地悪をされているように感じていたA子は、悔しさから子どもと義理実家へはあまり行かないようにしていたそうです。

しかし、義母は毎週何度も「孫催促」をしてきたのだそうです。

共働きで毎日忙しいA子にとっては、週末が近づくと必ず送ってくる「孫ちゃんだけ泊まりにこさせたら〜?」のメッセージが鬱陶しかったといいます。

「どうしてそんなに孫をみたいんだろう? すごく大変な年頃なのに……」A子は義母が子育てのいいとこ取りをしたいだけで、しんどい事が分かれば今後は引き下がるだろうと思ったそうです。

ヘトヘトにしてやろう

毎週末断ってもめげずに「孫催促」をする義母へ、「そんなに言うなら孫2人のお世話、一ヶ月やってみろよ!」という意地悪な気持ちを密かに込めて、子ども2人をついに義母宅へ預けたのだそうです。

それも幼稚園の夏休みのまる一ヶ月……(笑)

子ども達は4歳と5歳の年子の男の子だそうで、とてもヤンチャなのだとか! A子は一ヶ月も預かったら、義母はヘトヘトになるだろう、もう預かりたいなんて当分は言ってこないだろう……と予想していたそうです。

または、途中で音をあげて「もう迎えに来て?」とでも言うだろうとも思っていたのだとか。

懐かしかったと感謝された

義母宅へ預けて義母からのギブアップを毎日待っていたA子でしたが、ついに一ヶ月が経過したそうです。

もちろん義母からの「迎えにきて!」コールはなく……

子ども達が、義母宅の家庭菜園を一緒に手伝っているところや、お菓子作りの様子など、楽しそうな動画や写真が毎日送られてきたそうです。

そして、子どもたちを迎えに義母宅へ行った時、思いもよらない言葉をいわれたのだとか!

義母 「A子ちゃん孫たちを預けてくれてありがとうね! 昔を思い出してとても懐かしかった。」

「あの頃は仕事と育児で時間に追われていて、子どもを可愛がれなかった……時間が出来た今、もう一度子育てをしている気分になれて、幸せだった♡」

義母はA子の夫達が小さい頃に離婚をしたそうで、女手ひとつで2人の男の子を育てた人だそうです。

当時、フルタイムで仕事をしていて義母は実家も近くになかった為、週末仕事が休みの日でも子育てと家事に追われて気が休まらなかったといいます。

A子もパートタイムとはいえ、平日は仕事に出て大変だろうと思っていた義母は「週末くらい休んでね」との想いがあったからこそ、毎週末「孫催促」をしていたようでした。

そんな義母の優しい気持ちを知ったA子は、自分は愚かだったと反省したといいます。

ftnコラムニスト:さらら