お嬢様×一般人の【逆玉の輿】結婚
知人のAさんは、父親が会社の社長ということもあり裕福な家庭で育ちました。しかしAさんが夫として選んだのはごく普通のサラリーマン。しかも夫の実家はちょっと貧乏……。今回はそんな「逆玉の輿」夫婦の話です。
Aさんが結婚してからも、両親は何かとAさんのことを気にかけて援助してくれていました。子どもの成長の節目にはそれなりの金額を包んでくれたり、大きな買い物をする時には少しお金を出してくれたりする妻の両親に、Aさんの夫も内心「ラッキー♪」と思っていたようです。
遺産の使い道を勝手に決める夫
しかし数年後、Aさんの父親が亡くなります。
Aさんには兄が1人いるのですが、Aさんの夫は「当然うちの妻にも相当の額の遺産が入るだろう」と予想していました。
そして、あろうことかその遺産をアテにして、自分の両親が住む古びた実家のリフォームを計画してしまったのです!
妻とはいえ人のお金の使い道を勝手に決めるなんて最悪ですよね……。しかも自分の実家のリフォーム費用とは厚かましすぎ!
「遺産はないよ?」と妻に告げられ……
しかし、事はそう上手く運びませんでした。
いそいそと「あのさ~遺産入るでしょ?それでうちの実家をリフォームしたいんだけど」と言い出した夫に対して、Aさんは「え?私がもらう遺産はないよ?」と言いのけたのです。
実は、Aさんの父親の会社は経営状態が最近あまり良くなかったそうです。父親の死をきっかけに跡取りとして社長に就任したAさんの兄は、遺産でなんとか経営を立て直そうとしていました。
Aさんはそんな兄に少しでも協力したくて、自分の分の遺産も会社のために使ってほしいと兄に譲ったのです。
見当違いの怒りに幻滅!
これを聞いたAさんの夫は激怒!
「はぁ?!なんで遺産もらわねぇんだよ!うちの実家のリフォームは?!」と勝手な言い分でAさんを責めました。
もともと夫との価値観の違いや、自分の実家を金づるとしか思っていない夫の姿勢に嫌気がさしていたAさんは、この一件で完全に愛想を尽かし、離婚を決意したそうです。
その後、Aさんの兄は無事に会社を建て直し、Aさんもその会社で働いて充実した日々を送っています。
一方、Aさんの元夫は古びた実家と年老いた両親を抱え、今も苦労しているんだとか……。
まとめ
人のお金をアテにしているとろくなことにはなりません。ましてや妻の父親の遺産を自分の実家のために使おうなんて、妻に見捨てられても文句は言えませんよね。
ftnコラムニスト:藍沢ゆきの