パート先で不倫
Wさんは小学生の子どもが2人いる主婦。マイホームの足しにするために、スーパーへパートに出ることにしました。
そこには自分と同年代のパート主婦や社員のほかに、夜は大学生のアルバイトも沢山働いていて、人数の多い和気あいあいとした職場でした。
そんな職場でWさんは同い年で独身の男性社員と休憩中などによく話すようになり、上がり時間が一緒になる時は車で自宅まで送ってもらうことも増えました。
「Wさんってほんとに子どもいるの?そんな風に見えないよね…」などと言われているうちに、いつの間にかお互い休みの日を合わせてプライベートでも会うようになり、不倫関係に。
職場に彼女がいる!?
Wさんが男性社員と不倫関係になってからしばらくすると、時々Wさんのロッカーに置いていたエプロンが汚されていたり、名札のバッジが黒く塗りつぶされるといった細々した嫌がらせが始まりました。
「一体誰がこんなこと…」後ろめたいことがあるので店長に相談することもできず、こっそり男性社員に頼んで新しいエプロンやバッジを作ってもらっていたWさん。
まさか誰かに2人の関係を気づかれた!?そう思っていたある日、たまに夜のシフトにも入っているパート仲間から、夜のアルバイトの中に男性社員の彼女がいるということを聞かされました。
「すごくいい子で、年は離れてるけどお似合いのカップルなのよー」
「へえ…そうなんだ?」ちょっとだけ嫉妬を覚えながらWさんは話を聞き続けました。
「そういえばあの子からWさんってどんな人なのか聞かれたんだけど、若々しくてキレイな人よって言っといたわよ!」
顔を合わせることのない夜のアルバイトが、昼にしか来ないパートのことなんて聞き出すのはおかしい。そう思ったWさんは、今までの嫌がらせは男性社員との関係に気付いた彼女の仕業だと思ったのでした。
やばいやばい、顔を合わせないようにしなきゃ…。そう思っていたWさん。
ところが顧客のクレーム対応で上がり時間がいつもより遅くなってしまったある日、その彼女とロッカールームで顔を合わせることになってしまったのです。
彼女から鉄拳制裁!
「あー、疲れた。早く帰ろ…」
クレーム対応に疲れ果てたWさんはいそいそと制服のエプロンを脱ぎ、私服に着替えていました。その時ロッカールームの扉が開き、いつもは顔を合わせない学生バイトが数人入ってきました。
「おつかれさまでーす」
軽く挨拶をして着替えを続けるWさん。ふと人の気配を感じて振り返ると、1人の若い女性がすぐ後ろに立っていることに気付きました。
「あ…隣りのロッカー?邪魔してごめんね、すぐ終わるから…って、痛っ!!!」
言い終える前にその女性がいきなり手を振り上げ、Wさんにビンタをかましてきたのです。
「Wさんってあんた?人妻のくせに人の男に手え出してんじゃねえよ!!!」
驚きのあまり固まってしまうWさん。
「これ以上うちの彼氏に付きまとったら、店長に言ってクビにしてもらうからね!」
彼女のセリフに、Wさんもなぜかブチギレ。実はWさん、10代で子どもを授かった典型的なヤンママ。やられたままではいられずに、思い切りビンタをやり返しました。
「うるせえクソガキ!!!誰が付きまとってるって!?付きまとってんのはてめえの男の方だよ!ネチネチネチネチ嫌がらせしやがって、そんなに盗られたくなきゃ首に鈴でも付けてろ!」
急に始まったロッカールームでの、掴み合いの大乱闘。他の学生アルバイトたちに引き離されるもお互い罵声を浴びせ続け、とうとう店長が仲裁にきたところでやっと終了しました。
結局Wさんも彼女も、そして騒動の原因になった男性社員も全員そろって解雇になったそうです。職場不倫や乱闘といった、職場の輪を乱す行為はいけませんね。
ftnコラムニスト:緑子