チャットレディというとなんだか風俗のような、ちょっといやらしい仕事というイメージのある人も多いのではないでしょうか。最近はアダルトだけではなく、ノンアダルトやバーチャルのチャットレディも人気があるそうです。ただやっぱり知り合いにはあまりチャットレディをしているとは知られたくない仕事ですよね。
今回は旦那さんに内緒でチャットレディの仕事をしていたSさんのお話です。
ftnews.jp

お小遣い稼ぎのために始めたチャットレディ

Sさんはドラッグストアでパートをしている、ごく普通の主婦。趣味はネットサーフィンで、暇なときはいつもスマホやパソコンを開いて最新の情報をゲットしていました。

「もうちょっと稼げる仕事ないかなあ……」
ドラッグストアのパートは時給が安く、パートにプラスアルファでスキマ時間に自宅でできるような仕事はないかと探していたSさん。
「これはどんな仕事かな?」
スマホ画面の下に出てくるバナー広告に「高収入! 」と書いてあったので、Sさんはついクリックしてしまいました。

それはチャットレディの求人。パソコンかスマホがあれば稼げるという謳い文句に惹かれ、Sさんはチャットレディのサイトに登録をすることになったのでした。

人妻系チャットレディ

チャットレディが男性とネット上でお話をするサイトにはいくつかのジャンルがあり、ノンアダルト・アダルト・人妻系という3つに分かれていました。

Sさんはノンアダルト希望でしたが、ノンアダルトは顔を出さないと稼げないので仕方なく人妻系というジャンルで登録することに。人妻系は落ち着いたお客さんが多く、ちょっといやらしい会話やしぐさを求められることはありますが、完全アダルトというほどでもない雰囲気でした。

顔は出さず、首から下だけをパソコンのカメラに映して男性とお話をしているだけでかなりの金額を稼ぐことができるので、Sさんは段々チャットレディという仕事にハマっていきました。

チャットの相手は……

ある日いつものようにチャットサイトにログインしたSさんは、すぐにひとりの男性とチャットが繋がっておしゃべりを始めることになりました。
「こんにちは!はじめましてですよね? よろしくお願いします」
パソコンのカメラで口元から下だけを映して、Sさんは男性に話しかけます。男性はまだチャットサイトに慣れていないのかカメラをごそごそと動かしていて、急にカメラが外れたのかいきなり大きく男性の顔が映ってしまいました。
「あ……」
なんとSさん、その男性の顔に見覚えが。それは何度も会ったことのある、旦那さんの同僚の男性でした。
「ごめんごめん、初めてでよくわからなくて」
同僚の男性もSさんと同じように首から下だけ映るようにカメラをセッティング。Sさんの方は万が一顔が映ってしまえば相手に身バレすると思うと、ものすごい緊張感で笑顔がこわばりました。
それでもせっかく繋がったチャットなので、稼げそうなら稼いでおきたいという欲もあり、ログアウトはしなかったそうです。

旦那の同僚の〇〇〇を目撃!?

「今日はお休みですか? 」
Sさんは他愛ない日常会話から始めることにしました。
「仕事中なんだけど、今日はリモートだから自宅でサボってるんだ」
もちろん旦那さんの会社はコロナ以降、週に何日かリモートの日があることはとっくに知っていますが、あえて聞いたそうです。
「へえ、そうなんだー」
「うん、初めてこういうのに登録しちゃった」
「初めてなんだ?なんで人妻系なの? 」
「年が近い人と話したくて……」
何気ない会話をしているうちに、ポロっと相手の名前を呼ばないよう要注意。
「そういえば君、ちょっと知り合いに似てるなあ」
「え、そうなの? 」ドキッとするSさん。画面上では顔は出していませんが、チャットサイトのプロフィールではかなりぼかしを入れた顔写真を出していたのです。
「うん、同期の奥さんなんだけど……」
「雰囲気が似てる? 」
「うーん、やっぱちょっと違うかな」ドキドキが止まらないSさん。冷や汗がにじんだそうです。しばらく話し続けて会話が盛り上がってくると、旦那さんの同僚はいきなりカメラの角度を下に向けてごそごそしだしました。
「ここってそういうのOKなのかな……」
まさか……。人妻系のチャットでもいきなり自分の恥ずかしい部分を見せてくる人はよくいましたが、さすがに旦那さんの同僚のソレを見るのはちょっと。そう思ったSさんは慌ててチャットからログアウトし、同僚のアカウントをブロック。

チャットレディという仕事はこんな風に知り合いに繋がってしまう危険性があることを感じ、Sさんはすぐにチャットサイトを退会したそうです。
簡単に稼げる仕事はない、ということがよくわかる経験ですね。

ftnコラムニスト:緑子