母子家庭で育った夫
Aさんの夫は、母子家庭で育ちました。
低学年のころ両親が離婚。
その後は、祖母と母親と弟の4人で暮らしていたそうです。
幼い子どもを育てるために、昼夜問わず働いていた義母。
長男である夫は、4歳下の弟のお世話をよくしていました。
母親が再婚してからも、しっかり者の長男として育った夫は、実家に仕送りをしたり、弟の学費を払ったりしていました。
勝手に分娩室に入ってきた無神経な義母たち
長い間、母子家庭の母・長男という関係で育ったためか、結婚後も姑はAさん夫婦との距離感がとても近く、それがAさんにとっては不快でした。
決定打となったのは、1人目出産のとき。
夫に陣痛が始まったと連絡をすると、なぜか夫よりも先に義母と祖母が産院に到着。
そのままAさんや夫の了解なしに分娩室に入ってきたのです。
しかも出産後、毎日産院にやってきて1日中Aさんの部屋に居座っていたのです。
「名前+ちゃん付け」をしぶしぶ了解
入院中、義理の母と祖母への対応でヘトヘトだったAさん。
そこに、さらに追い討ちをかけることが起こります。
義母が「最近は、おばあちゃんじゃなくてね。孫には、名前+ちゃんって呼ばせる人も多いみたいよ。ぜひうちも、そうしたいのよ」と……。
Aさんは心のなかで「はぁ?? ふざけんなよ! 」と毒づいたそうですが、断ると後々面倒なことになるのも嫌だったので、しかたなく義母の提案を受け入れたそうです。
3歳の長男とともに、スカッと義母に反撃!
孫に会うたびに自分のことを「みちちゃんですよ〜」という義母。
その姿に正直、気色悪っ! と思って我慢していたAさん。
そこでAさんは、義母への復讐を思いつきます。
3歳の長男が、幼稚園に通いだして初めての運動会。
その日は、義理の両親も呼んでいました。
長男のお友達が「〇〇くんのおばあちゃんだー」と声をかけてきました。
すると長男が「違うよ! おばあちゃんじゃなくて、みちちゃんだよ。僕のおばあちゃん、見た目はおばあちゃんだけど中身は子どもなんだよ! だからちゃんって呼んでるの! 」と大声で説明しはじめたのです。
もちろん、これはAさんが長男に「友だちにおばあちゃんって言われたら、そう答えてね」と仕込んでいたのです。
孫の思わぬ発言に、義母は唖然とし真っ赤な顔で立ち尽くしたそう。
大恥をかかされた義母は、運動会が終わる前にそそくさと帰っていったんだとか。
おばあちゃんと呼ばれるのは抵抗がある……という気持ちも分かりますが。
筆者の子どもはまだ小さいので、わたしが「おばあちゃん」と呼ばれるのは、まだまだ先です。
しかし、もし孫が産まれたらいつまでも若いと気取らず、深い人生経験や知恵でおばあちゃんらしく包み込んであげたいと思っています。
ftnコラムニスト:広田あや子