今回はいつも「パパ」と呼んでいるけれど、急に「〇〇」と名前で呼んだらどえらいことになったSさんのお話です。
子どもができてからは
Sさんは結婚して10年目の主婦。旦那さんと小学生と幼稚園児がいる4人家族です。最初のお子さんが産まれてからはお互いを「パパ」「ママ」と呼び合っていました。
実はSさんは下のお子さんが産まれてからずっとセックスレスであることが悩み。ある日勇気を出して、その悩みを親しいママ友に打ち明けました。そのママ友夫婦は今でもラブラブで近所でも評判。
セックスレスを解消し、ラブラブに戻るにはどうしたらいいか聞きたかったそうです。
「もう家族っていうか、ママって感じなんじゃない?もしかして旦那さんと2人でいるときもパパって呼んでたりしない?うちは2人の時は名前で呼んでるよ」
ママ友はSさんの悩みを真剣に受け止め、アドバイスをしてくれました。
「あ、うちパパって呼んじゃってるわ…」
「2人の時くらいは付き合ってた時みたいに呼んであげたら?気持ちがあの頃に戻るかも」
「そっか…試してみる!ありがとう!」
旦那を名前で呼んでみると・・・
さっそくSさんは子どもたちが寝たあと、旦那さんと2人でくつろいでいる時にママ友のアドバイスを実践してみることに。
「ねえ、〇〇(旦那さん)くーん」
わざと甘ったるい声を出して、まだ付き合っていた時に呼んでいたように名前を呼ぶSさん。そんなSさんへの旦那さんの返事は意外なものでした。
「なーに、ユカちゃん…って…あ、Sちゃん」
慌てたように取り繕う旦那さん。しかし時すでに遅し。しっかりとSさんの耳には「ユカ」という女性の名前が届いていました。
「あ?誰がユカだよ!?」
「えっと…」
「誰だか知らないけどそのユカちゃんに、いつも〇〇くんって呼ばれてんのね?」
「あの…その…」
「で、どこのユカちゃん?」
「それは…」
ユカちゃんの素性とは
「早く吐け!この野郎!!!」
「ご、ごめん!ほんとに悪かった!」
Sさんは口ごもる旦那さんに詰め寄り、その「ユカ」という女性の素性を白状させました。ユカという女性は旦那さんが通っているスポーツクラブの若い受付スタッフ。
通っているうちに顔を覚えられ、最近スポーツクラブ以外の場所でばったり会ったことをきっかけに親しくなって不倫関係になったとのこと。
「スポーツクラブ、辞めてくれるわよね?」
「は、はい…」
「あと2人の時は〇〇くん♡って呼ばれるか不倫クソ野郎って呼ばれるかのどっちがいい?」
「〇〇くんでお願いします…ちょっと複雑だけど…」
「は?」
「いえ、申し訳ありません!!!」
旦那さんは平謝りし、Sさんはなんとか怒りをおさめました。もちろんスポーツクラブは退会。その後2人の時は名前で呼ぶ作戦は成功し、セックスレスは解消したそうです。色々ありましたが、うまくおさまって良かったですね。
ftnコラムニスト:緑子