4人目の妊娠を喜ぶ妻
Aさんは大学を卒業してすぐに同級生の彼と結婚しました。
高校時代から7年の交際を経てのゴールインです。
Aさんも彼も子どもが大好きなので結婚前から「3人は欲しいね」と話していたそう。
その後、二人のもとには3人の子どもが生まれ、一番下の子が3歳のときに4人目を妊娠したのです。
当然夫は妻の4人目の妊娠を喜んでくれるだろうと思っていたAさん。
しかし、夫の反応は意外なものでした。
子ども3人を連れて同級生宅に逃げる妻
「4人は育てられない…産むのは諦めてほしい」と冷たく言い放つ夫。
あまりにも予想外の言葉に、彼女はしばらく立ち尽くしてしまったそうです。
夫は「4人の子どもを大学進学までさせるのは経済的に厳しい」と言って取り合ってくれません。
それでもAさんは、お腹の子を諦められませんでした。
そこで、3人の子どもたちを連れて高校時代からの同級生Bくん宅へ逃げ込んだのです。
Bくんと夫は同じ部活で切磋琢磨し、社会人になってからも親交がありました。
Bくんから説得してもらえば、夫も4人目の出産を納得してくれるだろうと考えたのです。
中絶後に夫の親友に想いを告げられて…
BくんはAさんの思いを受け止め、夫にもう一度二人で話し合うように説得してくれました。
しかし夫は、妻が自分の親友宅に逃げ込んだ挙句、グルになって自分を悪者にしようとしていると思い込んでしまい、Aさん夫婦の関係はもっと悪くなってしまったのです。
結局Aさんは、妊娠3ヶ月のとき泣く泣くお腹の子を堕ろしたのです。
Aさんから中絶の報告を受けたBくん。
満身創痍のAさんに「力になれなくてごめん。僕だったら君との子なら何人いても嬉しいよ」と思わぬ告白をしたのです。
その後Bくんが高校時代からずっと、親友の彼女であるAさんのことが好きだったと想いを伝えられました。
男女の関係になった二人
すでに夫との信頼関係が崩れていたAさん。
彼女もいつの間にか、Bくんのことを男性として見ていた自分に気がついたそうです。
想いを確かめ合った二人は、そのまま男女の関係になっていきました。
もしも日本がもっと子育てをしやすい国だったとしたら…
家族を守るための行動が、家族を壊す原因になってしまうなんて、本当に皮肉なことですね。
ftnコラムニスト:広田あや子