妊活中で通院していたFさん
不妊治療も考慮に入れて産婦人科に通っていたFさんは、よく鉢合わせる女性がいることに気づきました。向こうもいつも同じような時間帯に予約が入っていることに気づいていたようで、ある日、向こうから話しかけられたのです!その女性Zさんも妊活中で不妊治療も考えていて通院しているとのこと。同じ境遇の友人が周りにいなかったFさんは、妊活の話ができる人に出会えて嬉しかったこともあり、Zさんと仲良くなることに。でも、このZさんがなかなかの曲者だったのです。
排卵マウントを取ってきた!?
互いにLINE交換をした2人でしたが、FさんはZさんから送られてくるLINEにちょっと辟易としていました。なぜなら、排卵検査薬の結果を写真で送りつけてくるのです。「今月は排卵してたみたい!やったー!」と無邪気に送信してくるZさん。でもFさんは排卵しにくい体質なこともZさんには伝えていたのに、なんでこんなLINEを送ってくるのだろう,,,と悲しくもあり、少しイラッとしてしまったそうです。
夫とのタイミングの内容にマウント!?
Fさん夫婦は、子供が欲しいがゆえの夫婦生活だったので、婦人科に通って医師からタイミングを取るように指示があった時だけ夫婦生活を送っていました。それをZさんに言うと、「そんなのダメよ〜!雰囲気も何もないじゃない!普段から常に♪そういうモードでいた方が、いいんじゃない?うちなんて、帰宅したらもうすぐだよぉ〜♪」と、理解してくれるどころか、自分のところはラブラブでしょうがないというようなアピール!そんなに毎日出来るなら、病院に通う必要ないんじゃないの,,,?と、FさんのイライラもMAXになりかけていました。
最終的には形勢逆転で逆ギレ!!
そんな謎なマウントを取ってくるZさんと一緒にいては、ストレスが溜まって良くない、これは私の家族のこと、他人は関係ない。そう思い直したFさんは、あえてZさんとは違う日程で予約を取るようにしたのです。本当は朝の一番早い枠を予約してその後の計画を立てることが一番有効だと思っていたけど、Fさん自身の心の落ち着きを最優先にしました。そして、そんなゆるりとした妊活ペースに切り替えたら、なんと、すぐに妊娠したのです!しかも気付いた時にはすでに心拍も確認できて、母子手帳がもらえる段階に!!あんなに頑張っていた時には出来なかったのに、、、赤ちゃんって本当に突然やってくるんだなぁと実感したFさん。そんな幸せな気持ちも束の間、お会計の時に「次回は母子手帳が必要になりますので、役所で貰ってきてくださいね。」と言われた瞬間、「どういうこと!?」と後ろから声が!Zさんが診察に来たのです!「Fさん!母子手帳って、、、まさか、妊娠したの!?どうして!?うちの方がちゃんとやってるのに!どうして!!」といきり立つZさん。受付や助産師さんに制止させられているのを横目に、Fさんは帰宅したのでした。
その後、Fさんは順調に妊娠期間を経て、間も無く出産というところまできました。その間、Zさんと鉢合わせにならないように、病院側も気を遣ってくれていたおかげで、何事もなく通院ができたのですが、「Zさん、病院に来てはFさんの予約時間を聞き出そうとするんですよ・・・あれで大丈夫かなぁと病院側も呆れちゃってて・・・」と、助産師さんが漏らしているのを聞き、Fさんは里帰り出産を決めたそうです。
ftnコラムニスト:南さおり