サークルの飲み会で出会った男子大学生
学生時代Aちゃんは、サークルの飲み会で同級生のBくんと仲良くなります。
ある日、Bくんからラインが届きました。
「外を見て!満月が綺麗だよ!」というメッセージとともに、月の写真が1枚送られていたのです。
「ほんとだー!月が綺麗だね!写真もありがとう!」返信したAちゃん。
すると翌月も、満月の日に写真が送られてきたんです。
しかも今回は、自作のポエムつきです。
毎月「満月の写真&ポエム」を送ってくるように
そのうちBくんから満月の日には必ず「月の写真と自作のポエム」が送られてくるようになりました。
そのたびに「毎月ありがとう!詩もすごいね。Bくんは文才があるんだね」と伝えていたAちゃん。
彼女は本心から思っていたので、このときまでBくんのことは人よりも感受性が強い子という印象だったそうです。
小説家志望の彼を応援するつもりが…
ある日、サークル終わりに二人で帰宅中、Bくんから「じつは小説家を目指している」と打ち明けられました。
このときもAちゃんは「すごいね!Bくんの小説読んでみたいなぁ〜」と笑顔で彼を応援していると伝えたそうです。
Aちゃんの反応に、Bくんはますます創作意欲がわいたのか?
一方的な恋心が燃え上がったのか?
その日の夜からAちゃんの地獄がはじまります。
自分がヒロインの恋愛小説を毎晩送りつけられる!
Bくんから「今日も小説書いたよ!」というメッセージとともに、深夜に長文のラインが送られてくるようになりました。
主人公の冴えない男の子が、快活なヒロインと出会う学園ラブストーリー。
2日目までは、我慢して読んでいたAちゃん。
さすがに3日目はうんざりしていたそうです。
その日のラインには「ある日、主人公の男の子が、ヒロインに満月の写真を送ってヒロインからの返事が…」
とそこにはAちゃんが実際に送った返事が書かれていました。
その瞬間「こいつキッモ!」と声にだしてしまったAちゃん。
このとき初めて、自分とBくんがモデルのラブストーリーを読まされていることに気づいたのです。
Bくんに対して強い嫌悪感を抱いたAちゃんは、翌日から既読スルーをしてこっそりとブロック。
そのうち、彼との関係もフェードアウトしたそうです。
Aちゃんは、まさか恋愛小説のヒロインにされていたなんて、思いもよらなかったのでしょう。
彼女にとって友人のひとりにすぎなかったBくん。
彼は、好きな相手への告白だったのかもしれませんが、ストレートに告白した方が勝算があったかもしれませんね。
ftnコラムニスト:広田あや子