ブラック企業の特徴といえば、やはり最初に思い浮かぶのが長時間労働ですよね。労働基準法では労働時間について、「1日8時間、週40時間」までと上限を定めています。しかし、これを守らない会社の多さたるや。中には長時間拘束しておきながら、残業代を一切支払わない悪徳な会社もあるようです。今回はそんな超ブラック企業で働いていた友人のエピソードをご紹介します。
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日付を超えてから退勤するのが当たり前

今回ご紹介するのは、筆者の男友達・W君が地元の板金屋に勤めていた時のエピソード。

当時、W君が勤めていた板金屋は社員が少なく、入社して間もない頃から長時間労働が当たり前だったそうです。

日付を超える前に帰宅できる日はほとんどなく、ひどい時は1日20時間拘束されていたのだとか!

それでいて残業代は一切なし。その代わり、社長からの差し入れは何度かあったそうですが、その中身はコンビニおにぎり1人1個だったり、缶コーヒー1本だったり、そういう次元だったそうです。

震災でも起きなければ定時で帰れない

W君が板金屋に勤めてから半年ほど経った頃、W君が住む地域で大きな震災が起こりました。東日本大震災です。

当時、あまりの大きな揺れに、仕事を切り上げて帰宅命令を出す会社も多かったそうですが、そんな中でW君の勤めていた板金屋では社長がこれまで通り仕事を続けるように指示を出していたのだとか。

しかし地震の影響で停電が起こり、さすがに業務を続けるのが無理になったため、この日はじめて定時で帰ることができたそうです。

残業代は出ないのに…

過酷な労働環境でありながらも、何とか頑張って仕事を続けていたW君。しかし、ある日同業者からとんでもないことを聞いてしまいます。

何と社長が新しく家を建てたというのです。W君は社長に常日頃から「うちの会社は儲けが少ないから残業代を出してあげられないんだ…」と言われていたようで、すっかりそれを信じていたそう。

しかし、フタを開けたらそんなことはなく、実際はそこそこ儲かっていたのだとか。それでいて、残業代を全く払わず、しかもそのお金を自分の家を建てるための資金に充てていたと知り、さすがに怒りがおさまらなかったそうです。

今もなお営業を続ける板金屋

社長の身勝手な振る舞いに腹を立てたW君は、その後すぐに板金屋を辞めたそうです。

それからしばらく経ちますが、その板金屋は何と今でも営業を続けているのだとか。今もなお過酷な労働環境で働かされているスタッフがいると思うと胸が痛むと話していました。

それにしてもスタッフの残業代を自分の家のお金に充てるなんて、とんでもない話ですね!

残業代が支払わないのは違法です!同じような環境で働いている方は、これ以上会社に搾取されないようにすぐアクションを起こしましょう。

ftnコラムニスト:なべび