誰かがいる気配を感じる、よく金縛りにあう。その程度であればまだ黙って話を聞いていられますが、実際に見えてしまうとなると、一緒にいるのがちょっと怖いですよね。
しかし、中にはそんな超霊感体質の人のおかげで命拾いすること人もいるようです。今回は元イタコの同僚に命を救ってもらった友人のエピソードをご紹介します。
“常に見えてしまう”同僚
これは遡ること数年前。筆者の男友達・U君がリサイクルショップで働いていた時のお話です。当時、U君の職場には、元イタコと噂されるTさんという方がいました。
自身に霊感がなく、心霊番組を見ても「霊媒師なんてヤラセ」としか思っていなかったU君は、Tさんの噂話を全く信じていなかったそうですが、一緒に働いていた周りの人達は「Tさんは”常に見えてしまう”ほど霊感がある」と話していたそうです。
足元に猫がいるよ
ある朝、出勤途中でU君が飛び出してきた猫を轢いてしまった時のこと。急いでいたU君は車から降りることもなく、そのまま職場へと向かっていきました。
そして事務所に入るやいなや、TさんがU君を見てこんなことを言ってきたのです。
「ねえ、U君、もしかして朝来るときに猫を轢かなかった…?」
Tさんいわく、U君の足元に猫がいたのが見えたのだとか。彼女の発言に驚いたU君は、この1件以来、Tさんの霊感体質をすっかり信じるようになったそうです。
廃病院での肝試し
猫の1件からしばらく経ったある日のこと。U君は友人たちと一緒に、地元で”出る”と有名な廃病院に肝試しに行くことになりました。
「超こえー!」「やばいやばい!」と騒ぎながらも、何とか1周見て回り終えたU君たち。
しかし何事も起きなかったため、彼らは肝試しを終えた後、いつものようにご飯を食べてそれぞれ家へと帰っていったそうです。
「昨日、どこに行った?」
翌日、U君は出勤してから、またしてもTさんに「ねえ、昨日どこに行った?」と、霊の存在を指摘されました。
しかし、今回は前回の猫とは少し違ったようで、今すぐにでもお祓いに行った方がいいと言われたそうです。
Tさんいわく、今U君にはお爺さんと小さな子供が1人ずつ憑いていて、しかもかなり怒っている様子とのこと。
猫の1件もあり、Tさんの能力を確信していたU君は恐ろしくなり、その後すぐ、言われるがままお祓いに行ったそうです。
お祓いをしていなかったら…
その後、U君の身には何も起こらなかったそうですが、一緒に肝試しへ出かけた友人のうち1人が大きな事故を起こし、3ヵ月ほど入院することになったのだとか。
また、ほかの友人も家族が病気になったり、家でボヤ騒ぎが起こったり、災難が続いたそうです。
偶然なのか、それとも肝試しに行ったことが原因なのかわかりませんが、U君は友人たちの話を聞いてすぐにお祓いを勧めたそうです。
あの時Tさんのアドバイスがなかったら自分はどうなっていたのか。今考えてもゾッとするそうです。
ftnコラムニスト:なべび