憔悴の義母を支えるため同居スタート
40代のAさん夫婦は、5年前に夫の地元に移住しました。
きっかけはAさんの義兄が離婚したことです。
Aさんの夫の実家は、家族経営でちいさな会社を営んでいます。
離婚で妻子を失った義兄は、仕事から逃げるようにギャンブルにのめり込んでいったのです。
そんな息子の姿を心配しながらも仕事を続けていた義母が過労で倒れます。
義母の助けになりたいと、Aさん一家は同居をスタートさせました。
義母が押し付ける「妻の掟」に苦しめられて…
義兄に変わり家業を継ぐことになったAさん夫婦。
Aさん一家が同居するようになってから、少しずつ元気を取り戻してきた義母。
すると、義母の本性があらわになったのです。
ある日 、Aさんは子どもたちと遠出をし夜8時ごろ帰宅します。
すると義母が「こんな時間まで何をしていたの!夕ご飯は誰が作るの!お風呂の準備は誰がするの!遅くまで子どもを連れて遊びまわる嫁は最低です!」と、まくし立ててきたのです 。
次の日から義母は、Aさんの行動を監視したり日常生活に口出しするようになってきました。
そのうち口を開けば「嫁としての心構えが足りない!妻の掟がなっていない!」と叱責するようになってきたのです。
わが子の言葉で同居解消を決心
Aさんはいつも義母に監視され、自由な時間も持てずに過ごしていました。
しかしその状況も子どもたちの成長によって少しずつ変わってきたのです。
ある日の夕飯時、小学生の長女が「 おばあちゃんと一緒にご飯を食べたくない」と言い出したのです。
理由を聞くと、ママをいじめるから…と。その言葉で A さんは号泣。
その後、Aさん一家は実家での同居を解消して隣町に家を建て引っ越すことに決めます。
孫に会いたくて、嫁いびりをやめたけれど…
引っ越し後も、家族経営なので義母とは毎日顔を合わせます。
義母との付き合いも、仕事の間だけと割り切っているAさん。
じつはAさん夫婦、義母を新居に一度もあげていません。
子どもたちが「おばあちゃんは絶対入れたくない!」と言っているからです。
引っ越しから1年以上がたち、義母は自分が新居に入れてもらえず、孫たちにも会わせてもらえないことに気づきます。
すると突然、Aさんに優しく接するようになりました。
孫たちにとお菓子やおもちゃを渡してくるようになったのです。
今ではすっかり嫁いびりを辞めたそうですが、 A さん夫婦は今後も子どもたちに会わせるつもりはないそうです。
同居中はマウントをとっていた義母ですが、さすがに可愛い孫に会わせてもらえないのは辛かったのでしょう。
この際、嫁いびりの報いはしっかり受けてもらいたいですね。
ftnコラムニスト:広田あや子