仕事も家庭も手に入れた義母
Aさんは結婚前、営業職に就いていました。
大学時代の同級生と結婚し、出産するまで会社で働いていました。
夫の両親は当時では珍しく共働きで、義母も管理職としてバリバリ働いていました。
義母に現役時代の話を聞かされていた Aさん。
自分も義母のように、家庭も仕事も諦めない女性になりたいと思っていました。
夫の希望で専業主婦になる
一人目を出産後、仕事復帰をしようと思っていた A さん。
しかし夫は A さんに専業主婦になってほしいと言ってきたのです。
幼いころ両親の帰宅が遅く、1人ですごす時間が長く寂しかったから、君はできるだけ子どものそばにいて欲しいと伝えてきたのです。
夫の思いを知った Aさんは、葛藤もありましたが職場を退職し専業主婦になりました。
専業主婦になった嫁に嫌味を言いはじめる
このことに一番驚いたのは義母です。
自分たちのように共働きで、子育てするのだと思っていたのです。
Aさんが専業主婦になった途端、義母は嫌味を言ってくるようになりました。
Aさんがママ友たちとランチにいったと聞けば「息子が稼いだお金で昼間からランチなんて楽しそうね」とチクリ。
ある時は、 孫を抱っこしながら「パパが死んじゃったらあなた達は生きていけなくなるわね」 とわざとAさんに聞こえるように言ってきたのです。
義母を見返すためにフリーランスに!
義母の言葉にカチンときた A さんは、働き始めることを決意。
夫に相談しても「パートに出るくらいならいいよ」と言われてしまいます。
Aさんは、得意の手芸を生かしてクラフト作家として活動をはじめます。
地道に、ネットや近所のマルシェで作品を販売。
次第に企業のイベントにも呼ばれるようになりました。
子どもが幼稚園に通いはじめると、幼稚園のママさん からも注文を受けるようになります。
ママたちの希望でクラフトの教室を行うようになりました。
今では、 自宅でクラフト教室を開講し、ローカルテレビでレギュラー番組を持つA さん。
気づけば夫の3倍以上は稼いでいるそうです。
以前は嫌味ばかり言っていた義母ですが、今では「うちの息子にはもったいないぐらいのお嫁さん」 なんて言われているそうですよ。
ftnコラムニスト:広田あや子