今回は、昔、筆者が遭遇した毒親についてご紹介します!
まさに女性の鑑な親子
昔、私がお世話になっていた茶道の先生は、まさに女性の鑑という言葉がピッタリでした。
お着物を着こなし、茶道と華道に通じ、日本舞踊もお手の物。先生は当時、50代でしたが、実年齢よりずっと若く綺麗でした。
ですが、先生の娘さんは更に美人でした。娘さんは当時20代前半で、町内でも有名なマドンナ的存在だったのです。
娘さんは先生譲りで、お茶とお花も極めていますし、バレエやピアノにまで通っていたというのですから、まさに真のお嬢様です。
どんな男性もよりどりみどりなハズが...
先生は、行く先々で「娘に良い縁談がありましたら、ご紹介して下さいね」とにこやかに言っていました。
あんなに素敵な娘さんなら、さぞかし立派な男性と結ばれるだろうと誰もが思っていました。しかし、婚活を始めて3年が経っても、娘さんの縁談はなかなか決まりません。
それには、ある恐ろしい理由があったのです。
娘の縁談にヒステリックになる母
そこで、こんな話を耳にしました。娘さんに男性を紹介した女性が、疲れた表情でこう打ち明けてくれたのです。
「あの先生には、もうコリゴリだよ!自分で紹介してと言っておいて、いざお見合いをセッティングしたら、男性のことを全否定してくるんだから!何人か紹介したけど、もう知らない!」
なんでも、先生は娘さんの見合い相手全員を「あんな人、娘に相応しくない!」と言って交際を阻止してきたというのです!
娘さんは、先生に洗脳されているのか「お母様が言うなら」と言って、それに反抗することなく受け入れたというので更に驚きです。
歪んだ愛情の恐ろしさ
30代前半を迎えた娘さんは、未だに独身です。
先生は「良い人がいたら...」と言いながら、未だに娘さんの交際には全力でイチャモンをつけてくるというから呆れてしまいます。
娘さんが可愛いからこそ、お嫁にやりたくないというのが先生の本音なのでしょう。またそれを「母の愛情」として受け止めている娘さんも、どこか哀れですね。
「娘の幸福」を願うと言いながら、先生こそが諸悪の根源そのものなのでした。
ftnコラムニスト:六条京子