電車大好きな息子
長男5歳、次男2歳のとき。
夏の家族旅行で、特急電車に乗って三重県のとある観光地へ行きました。
海水浴や水族館などで楽しみ、名残惜しくも帰る時間に。しかし電車に乗る前に最後のお楽しみがありました。
その駅には、電車好きの長男が特にお気に入りの特急電車がずらりと並んでいるのです。息子たちは大興奮。しかも、彼らはその特急電車が描かれたTシャツをお揃いで着ていたので、さらにテンションが上がっていました。
写真撮影に夢中になり……
その電車をバックに息子たちの写真をたくさん撮る私。
シャッターを押しているうちに、Tシャツのデザインが隠れてしまうのが気になり、長男の背負っているリュックを無意識にベンチにおろさせ、カラフルな特急電車を前に、息子たちを撮るのに夢中になっていました。
少し離れたところでお土産を買っていた夫が、
「そろそろ行くよ―」と乗り場に私たちを誘います。
私は我に返り、慌てて息子たちを連れて、特急電車の乗り場へ向かいました。
出発後に気づく忘れ物
急いで電車に乗り込んだ私たち家族は、予約した席へ。興奮冷めやらず、車内からもまた撮影を続けていました。長男が、自分でリュックに入れて持参した路線図の本を探そうとしたとき、
「あれ、僕のリュックは……?」
3秒後に「あ! 私が! あのベンチに!」そう気づいて叫ぶも、時すでに遅し。出発してしまった特急電車はすでに数駅を通過していました。
「うわぁ~どうしよう! !」焦る私。
想定外の鉄道会社の対応に感謝
冷静な夫が出発駅の電話番号を調べ、私が急いでそこへ電話をかけます。
駅員さんと電話がつながり、改札前のベンチに子どものリュックを忘れた旨を伝えると、しばらく経って「ありました」との返答が。
その言葉にホッとするも、取りに戻らなければならないのか……と落ち込みかける私。
しかし、なんと次の特急電車の便にリュックを載せ、最寄りに近い大きな駅まで届けてくださるというのです。
取りに戻る必要もなく、自分たちが到着した20分後には、スムーズにリュックを受け取ることができました。
鉄道会社の方には感謝してもしきれません! !
あのときは、本当にありがとうございました!
【体験者:40代・フリーランス、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:長橋知子
38歳で未経験からWEB広告制作の在宅ワークに挑戦し、セールスライター・WEBライターとして活動をスタート。読者に寄り添うライティングを大切にしている。特に、人間関係や育児、地域活動、女性の生き方に関するテーマが得意。また、noteで赤裸々エッセイを発信し、Kindle書籍も出版。「どんな自分でも生きていける」社会の実現を目指して奮闘中。