高橋愛さんの一言でユニットを結成！
――【ゴキゲンズ】結成の経緯を教えてください。
藤井 コロナ禍当時、オフィス出社時の楽しみとしてプレスチームの間でTWICEのカバーダンスが盛り上がっていました。K-POPも好きだけど、私は小学校からずっとハロー！プロジェクトやモーニング娘。も大好きなんです。プレスチームにモー娘。を踊りたいと相談しましたが、仲間たちはK-POPの方が優先順位が高かったんです。だったらモー娘。を一緒に踊ってくれる人を探そう、と。モー娘。OGの高橋愛さんとお友達なので、本人に踊りたいって伝えたんですよ。
【ゴキゲンズ】の衣装で取材を受けてくれた藤井さん。ワンピースChika Kisada×Ray BEAMS、トップスOPEN YY、ボトムスZARA、シューズTOGA PULLA×Ray BEAMS／すべて本人私物
出典：ゴキゲンズ――いきなり本家に直談判するのがすごい（笑）。
藤井 本当に図々しいですよね（笑）。この時はチームを組みたいわけではなく、純粋に踊りたかったんですが、愛ちゃんがファッション関係のお友達にモー娘。が好きな人がいると、PRエージェンシー【ハルミ ショールーム】の春海さんを紹介してくれて。3人でスタジオに入って練習することになりました。その時に愛ちゃんがその模様をYouTubeにアップしたいと撮影する中で、愛ちゃんがユニット結成宣言をして、今に至ります（笑）。
- YouTube
www.youtube.com【ゴキゲンズ】の衣装にも使われる藤井さんの私物。舞台映えするチュールやレースはメンバーもよく着るんだとか。
出典：ゴキゲンズ藤井 大好きな楽曲の振り付けも覚えたし、みんなファッション関係の仕事をしているから、衣装を着て本番動画も撮ることになって。その本番撮影の時に愛ちゃんのご主人であるあべこうじさんも来てくださって、そこであべさんがプロデューサーに就任し、ユニット名が【ゴキゲンズ】に決まりました。
- YouTube
youtu.be――すごい速度でいろんなことが決まっていく。
藤井 2020年はYouTube内だけでの活動でしたが、2021年にルミネtheよしもとでステージ出演の機会をいただいて。活動していくならオリジナル楽曲があった方がいいから、とあべさんが曲まで作ってくださいました。そのパフォーマンスのための振り付けを自分たちで考え、今後のライブに向けてレコーディングにも人生で初挑戦したんですよ。
5名バージョンの【ゴキゲンズ】のアーティスト写真。
出典：ゴキゲンズ――やっぱり展開が早い（笑）。歌唱は想定していましたか？
藤井 まったく。ダンスは幼少期から習っていましたが、歌はカラオケで楽しむ程度。今はボイストレーニングに行ったり、TikTokのボイトレ映像で練習してます。本当にいろんな機会をいただいているありがたいユニットです。
【ゴキゲンズ】の活動を始めてから喉のケアを意識。こちらは高橋愛さんに勧めていただいたスプレー。
出典：ゴキゲンズ【ゴキゲンズ】は自分たちで切り開く、自由なユニット！
――2024年1月にはメンバーの増員もありました。
藤井 現在主に稼働しているのは4人ですが、正規メンバーは6人。春海さんが育休中で、愛ちゃんの地元である福井支部のMAYUちゃんが福井で活動する時などに参加しています。
ライブパフォーマンス中の4人。左から槙田紗子さん、藤井さん、高橋愛さん、中西悠綺さん。
出典：ゴキゲンズ藤井 新規加入の2人は【ゴキゲンズ】の公演を見て、入りたいって志願してくれたんですよ。2人とも元アイドルで、1人は元PASSPO☆メンバーの槙田紗子さん。ハロプロが大好きで今は振付師としてアイドルグループの振り付けをしています。中西悠綺さんは以前Tokyo Cheer② Partyというアイドルグループに所属していて、今は日本と中華圏で俳優をしています。職種はバラバラですが、メンバー全員が高橋愛ファン（笑）。ユニットが拡大していくのはすごく嬉しいことです。
――それぞれ本業が別にあるんですね。
藤井 本業が別にあるからこそ、ハロプロが好き、ダンスが好き、パフォーマンスするのが好きって純粋な気持ちで動いている感じがします。いろんな好きが合わさって自発的に活動しているユニットだから、自分たちで切り開いている感覚がありますね。
藤井さん愛用のステージ用アクセサリー。舞台映えするようキラキラ＆キャッチーなデザインを選ぶそう。
出典：ゴキゲンズ藤井 【ゴキゲンズ】は売れたい、有名になりたいよりも、自分たちが楽しく、ご機嫌に活動することがモットー。だから無理はしません。出演できる人が出演するスタイルで、愛ちゃんと私の2人の時も3人で地方に行ったこともありました。そこは他のアイドルグループと違うところで、メンバーが変わるとまた違う化学反応があるので私たち自身もおもしろいです。
アイドルはファンのために活動するのが本筋だと思いますが、私たちは自分たちのために活動しています。だから【ゴキゲンズ】はアイドルではない思いがあって。アイドルと名乗るのはおこがましい感じがして、ダンスアンドボーカルユニットって自称しています。
個人的には愛ちゃんの歌声を聴けて、ダンスを見られることが喜び！ 同じステージに立たせていただいていることがまだ夢のようで、毎回ステージの隣で歌声を聴いてはゾクゾクしてます（笑）。
【ゴキゲンズ】のメイクには、グリッターのコスメや目の周りに貼るデコレーションシールが欠かせない。
出典：ゴキゲンズ過程を大事にしながら、パフォーマンスは絶対手を抜かない
――メンバーカラーにも【ゴキゲンズ】らしさが現れていますよね。1色じゃないっていう。
藤井 私はモー娘。の推しメンである鞘師里保ちゃんから赤、石田亜佑美ちゃんの青で赤と青担当です。3人は以前のメンバーカラーも入っていて、槙田さんが白と緑、中西さんが紫とオレンジ、愛ちゃんは黄色とピンクとゴールドとシルバーなど（笑）。モー娘。時代の愛ちゃんは黄色だったけど、ピンクもゴールドもシルバーも好きだからって、どんどん増えていっています。
メンバーカラーが複数あるからこそ、スタイリングも自由。
出典：ゴキゲンズ――現在の活動内容を教えてください。
藤井 2024年からメインメンバー4人体制となり、9月末時点で16本もステージに立つ機会をいただきました。10月に1本、11月に3本ライブが決まっています。オファーをいただけて嬉しい限りです。新曲2曲もどこかのライブで披露予定です。人数が増えていくにつれ、視野が広がったり、考え方に変化があったり、成長できる場がたくさんあってありがたいです。
アイドル経験がある3人と活動しているから、私は【ゴキゲンズ】が本業じゃないのがすごく引っかかっていて。ステージに立つ機会をいただいているからこそ、会社員だから1人だけ練習量が足りてないとか、下手だとか、そういう風に絶対思われたくない。特にいろいろな方が出演されるフェスの時、そう感じます。本職の方も一緒にいる場面だから、パフォーマンスのクオリティは担保しようって肝に銘じています
――そこは真剣に。
藤井 私は見た目に反して古風で真面目な性格なので（笑）。
ただしメンバー間でしっかりとは話していないですけど、活動方針や取り組み方はメンバーそれぞれだと思います。様々な思いが相乗効果になって、ユニットに広がりが生まれればいいかなって。
【ビームス】で働いていたからこそ、高橋愛さんとの出会いがあり、【ゴキゲンズ】につながりました。
出典：ゴキゲンズ――【ゴキゲンズ】の目標はありますか？
アイドルの登竜門と言われている武道館に立つことを目標に、そして宣言をしています。ただ目標達成より過程や経験を重視しているので、目標に向かって過程をがんばることの方が大切。何が起こるかわからないし、とにかく行動あるのみのユニットなので、色々挑戦していくつもりです。なにより私は本当にモー娘。が好きで、そのうえ愛ちゃんと一緒に活動できるのが超楽しい！ それに尽きます。
次回は藤井さんが【ゴキゲンズ】の活動での経験が、どのように本業に還元されているか、をうかがいます。
Photograph:川本史織
Senior Writer:津島千佳