『23区』から生まれた新ブランド『estèta(エステータ)』
__今年『23区』の派生ブランドとして新しく『estèta(エステータ)』を発表されました。ブランド立ち上げのきっかけを教えてください。
『estèta(エステータ)』の立ち上げも、『23区』の新しいチャレンジの1つです。ブランド30周年ということは、『23区』と一緒に年を重ねた大人のお客様が増えたということでもあります。働く女性が増えた時代背景もあり、百貨店からハイエンドを求める高感度な女性のお客様のための服が欲しいといった要望もありました。日本のアパレル企業である当社でも、グローバルブランドと並ぶ存在のオリジナルブランドを作りたいという想いもあり、スタイリストの髙橋リタさんをブランドディレクターに迎え「新大人服」を提案することにしました。無地で、モノトーン中心。素材と仕立てが良くて、でもデザインはミニマル。そんな落ち着いたラグジュアリーを求める大人に向けた、日本発の大人服です。大事にブランドを育てていくために実店舗は伊勢丹新宿店、阪急うめだ本店、松屋銀座本店の3店舗とし、オンラインで購入できるのはオンワードクローゼット、エルオンラインの2店舗です。
気分が上がる、ラグジュアリーな大人服
__『estèta(エステータ)』とは審美眼のある人という意味だそうですね。長く着られそうなコートやドレスから、シアーブラウスやビスチェなど旬の気分を取り入れたアイテムまでシームレスな展開が素敵。
「シンプル&ベーシック」なスタイリングを得意とする髙橋リタさんならではの、こだわり抜いた商品を提案しています。短期的なトレンドに左右されることなく、本質的なファッションの魅力を感じて頂くために、最高級な素材と丁寧なパターン技術を駆使し、国内縫製工場を中心に製造しています。良いものは長く着たいという考えを持つ方が多いアウター類はバリエーションを豊富にしています。
__『23区』では髙橋リタさんがディレクターを務める「R(アール)」というラインもありますが、違いは?
「R(アール)」は女性らしいシルエットとディテールを表現するエレガンス商品なのに対し、『estèta(エステータ)』は「ハイグレード×コンテンポラリー×ミニマルスタイリング」をベースに、大人の女性へシンプル&ベーシックを提案するレーベルになります。カラフルな色もありフェミニンな『R(アール)』、モノトーンベースでモードな『estèta(エステータ)という違いがあります。
日本のベーシックブランドとして、できること
__これからの『23区』について。
今年は、初のランウェイショーや30周年記念ムービーの話題があったので、こうして取材していただく機会も増え、『23区』を知っていただいたり思い出していただくきっかけになったと思います。おかげさまで売り上げも大変好調です。30周年記念ムービーで杏さんが着ていたペイズリー柄スカートは生産が追いつかないほどの人気。ランウェイショーを見て店舗に服を見に来ていただくお客様がいらっしゃたり、実際に反響をいただいて、『23区』にとって良い1年になったと思います。31年目はまた新たな歩みを始める大切な年になると考えています。
前編でご紹介した通り、ピュアカシミヤとウールカシミヤのニットだけでも15型と商品展開が豊富なのも『23区』の強みです。『23区』の通常商品のほかに、カジュアルな「SLOW 23区」、フェミニンな「R」、特別な日のための「APPLAUR」などのレーベルや、「RED CARD TOKYO(レッドカード トーキョー)」「FABIO RUSCONI(ファビオルスコーニ)」などブランドとのコラボアイテムもあり、出店場所に合わせたアイテムを揃えることが可能です。これまでとはまた違った新しいこともできるのではないかと思っています。
日本のベーシックブランドとしてこれからも広く永く愛される存在でありたい。そのために31年目も面白いことができたらと思っています。これからの『23区』にも期待していてください!
※ブランド各スタッフの意見を総合し、宣伝・販促ご担当の河野ありささんにコメントしてもらっています。
Senior Writer:大日方理子