―新ライン「157」とはどんなブランドですか?
「デニムはコーディネートの定番でありながら、その人のスタイルをすごく写し出してしまう気がして、遠ざけていたアイテムでした。私が157cmで身長があまり高くない分、より取り入れづらい……美脚デニムと言われる物はお姉さん系のものが多く、自分には綺麗見えしすぎてしまう。バイヤー時代から中々等身大で穿きたいと思えるデニムがなく、ヴィンテージの見た目でスタイルアップ効果のある物を作りたいと思い、ドクターデニムホンザワの本澤裕治氏、デニム加工の第一人者でもある田主良一氏とタッグを組み ”美脚でVINTAGE”を実現したコレクションになります」(中山さん)
―ご自身の身長をブランド名にしたという「157」のブランドコンセプトを教えてください。
「私の身長157cmをブランド名に掲げた"157"。平均的な身長だからこそ気づく視点を大事に、『日本人のフィッティングに合った等身大のデニム 作り』をコンセプトにパターン・加工・ディテールに重点を置きました。”美脚でVINTAGE”を実現したラインナップです」(中山さん)
―素材やシルエットのこだわりは?
「シルエットに関してはシンプルなスタイリングでもこなれて見える様に、足が長く見える様に注力しました。 また、加工に関してもどうしたら縦長効果が出るかをポイントに加工してもらっています」(中山さん)
そんな中山さんこだわりのデニム2型をご紹介!
◆157 の定番「ストレート」
「デニムと言えばストレート。ストレートをシンプルに素敵に穿きこなすのは憧れですが、色々と露わになるので……私の身長ではかなりハードルが高く敬遠しがち。今回は何度も綿密にパターンの打ち合わせをおこない、最高に美しく見えるシルエットを作って頂きました。加工もどのようにアタリをいれたら縦長のラインが実現されるかに注力しました。
また、理想の加工が出やすいように、生地はアメリカコーンミルズ社が生産している14オンスで、80年代の顔を再現したアメリカンクラシックデニムを使用しています。そこにヒゲ、コスリ、エッジグラインダー、研磨ボールバイオ洗い、ケミカル風加工……と長い長い加工工程を経て仕上げています」(中山さん)
◆脚長効果バツグンの「セミワイドフレア」
「フレアと言っても微フレアで少しだけ膝部分が内側に入って広がるラインです。セミワイドを脚長に見せるためにはどうしたらいいか考え、ハイウエストとフレアの要素を加えました。こちらのブラックの生地は(ストレートも同生地です)倉敷紡績の縦糸横糸共に真っ黒な13オンスデニムです。美脚で女性らしいシルエットに対して、少しガシっとした生地を選んでヴィンテージ感を出しています。グラインダー加工(削って凹凸を出す)をした後にバイオ洗いをしています。洗いでこの程よい白っちゃけたアタリが出るのはこの生地ならでは。こちらも80、90年代のアメリカンクラシックな表情、縦長ラインをつくる為にブラックにはセンタープレス加工をいれています。
気になるバックスタイルは、ヨークの位置を下げ、ポケットをヒップにかかるまで大きくする事でかなりの美尻効果に。後ろから見ても抜かりない仕上がりです!」(中山さん)
―この秋冬に着たい、デニムのスタイリングはありますか?
「Dカン、ベルト、ミニスカートなどに合わせて、腰回りのアクセントをプラスした遊びのあるスタイリングをしたい気分です」(中山さん)
LOOKでは働く女性の等身大デニムコーデを紹介!
定番アイテムだからこそ、着こなすのが難しいデニム。デニム好きはもちろん、年齢を重ねてデニムがしっくりこない……と感じる方も、ぜひ「157」のデニムを一度試してみてはいかがでしょうか。
【157】公式インスタグラム
https://www.instagram.com/157woadblue/
Senior Writer:Kyoko Dehara