大地の恵みを大切に作り上げられる「ラ・テール」の魅力とは
今回ご紹介するのは、スイーツやパンを展開するブランド「ラ・テール」です。私たちのカラダは食べたものでできていますし、食べることで幸せになれますよね。ひと口でハッピーを連れてきてくれる魅力にせまります。
安心・安全で自然のおいしさを届けてくれる「ラ・テール」とは
1998年、「自然に生きる。」を企業理念に世田谷で洋菓子店として創業したのが「La Terre(ラ・テール)」です。ラ・テールとは、フランス語で大地の意味。大地にこだわるラ・テールでは、お菓子作りのスタートを国産小麦に定めました。国産小麦とうたっているスイーツやパンは他にもありますが、ラ・テールは、すべてトレーサビリティがしっかりしていて、顔の見える全国の生産者さんたちが育て上げた原材料で、おいしく、安心できるお菓子づくりやパンづくりを行うことが徹底されています。
おいしいお菓子やパンにこだわるだけでなく、大地からの恵みがあるからこそ私たちがおいしく食べられるんだよと、改めて教えてくれるブランドでもあります。
創業当時は、オーガニックにこだわって買い物をする人もまだ少数派でしたが、丹精込めて育てられたオーガニック素材から生み出されるスイーツやパンのおいしさに魅了されたリピーターが時代とともに、増えています。洋菓子店からスタートし、パン、さらに、2021年6月にはチョコレートブランドも誕生し、現在6つのブランドを展開しています。そんなラ・テールのおすすめのスイーツやパンをご紹介します。
ラ・テール一押しの「大地のプリン ウ・オ・レ」
ラ・テール大人気のとろ~りとした食感の「大地のプリン ウ・オ・レ」です。山梨県黒富士農場の放牧卵の黄身、美瑛産のジャージー牛乳、オーガニックシュガー、オーガニックバニラビーンズの4つの素材のみで作られています。シンプルな配合だけに、素材と作り方に徹底的にこだわったそうです。このなめらかなとろ~っと食感は、生クリームを使わず卵の黄身だけで低温でじっくりと時間をかけて焼き上げているから実現できたそうです。極限まで焼いたキャラメルソースが、やさしい味わいをさらに引き立ててくれます。しっかりした味わいなのに、やさしい口溶け。ひと口で、あなたも虜になること間違いなし。
開けた瞬間笑顔になる見た目もキュートな「ショコララング ひまわりの丘」
ラ・テールの創業20年を迎えた2017年、「自然に生きる」というコンセプトをさらに深化させるため、新たなふるさと探しを行ったときに巡り合ったという北海道の美瑛。北海道といえば、冬の雪深いイメージが印象的ではありますが、夏にかけても自然美が美しいところ。そこで、美瑛町のひまわりの丘を思い浮かべながら楽しいティー体躯を過ごしてもらいたいと考案されたのが「ショコララング ひまわりの丘」です。旅行になかなか行けない今、ティータイムにひまわりを愛でられます。軽い口当たりのチョコクリームの上に濃厚なショコラを重ねた2層仕立てのチョコレートが、サクサク食感のラングドシャの花びらにのっています。食べてみると、とろりとしたキャラメルソースが。これは、花の蜜をイメージしたそう。また、アクセントにカカオニブがトッピングされています。ラングドシャに使われている小麦粉は美瑛産のもの。気分は、美瑛のお花畑でティータイム。サクサクとろっなので、手で割らず、そのままお口に運んでくださいね。
毎日朝食が待ち遠しくなる「角食 北海道『ゆめきらり』」
毎日食べるパンだからこそ、本当に安心して食べられるパンを届けたいという思いから登場した「角食 北海道『ゆめきらり』」は、この春、「角食『美瑛の丘』」がリニューアルした食パンです。素材への安心はもちろんですが、毎日の朝食に誰でも食べやすいようにと当然ながら味にもこだわっています。従来の食パンより生地の水分量を多くし、材料を混ぜ合わせる回数を極力減らしたとのこと。その分、小麦本来のやさしい甘味と豊かな風味がしっかりと感じられるように仕上がったそう。卵、バター、スキムミルクなどを合わせたちょっと贅沢な配合で、ホワイトサワーと自家製酵母をブレンドして使用し、副素材の味をより引き出し、深みを出しています。そのまま食べてみると、小麦の甘さが広がり、トーストすると、香りの変化も楽しめました。
この角食の名前にもなっている「ゆめきらり」は、グリホサート不使用ネオニコチノイド系農薬不使用の小麦です。徹底したトレーサビリティ管理のもと、顔の見える契約農家さんから届けられるものを使っています。毎日食べるパンだからこそ、化学肥料に頼らない農業に力を注ぐ生産者さんたちの思いが生み出した小麦。毎日の健康とおいしさは、多くの人に支えられていることがストレートに伝わるパンですね。
6種のフレーバーの「バターチーズサンド -ダブルクリーム-」
バターチーズサンドも大人気で外せません。冷凍タイプもありますが、手土産やギフトにもぴったりな今年の春新登場した常温タイプがおすすめです。3枚のサブレに2層のクリームがサンドされています。ホロホロサクサクのサブレは、「美瑛の風」と名づけられた美瑛産100%のオリジナルブレンドの小麦粉が使用されています。ラ・テールでは、30種類以上の小麦を使い分けて、それぞれのお菓子やパンに適した小麦の研究が行われています。この美瑛の風は、美瑛町産の小麦である「春よ恋」と「きたほなみ」をブレンドしたオリジナル小麦。隠し味として、オホーツク海の塩が入っているそうです。小麦をブレンドすること自体は目新しいことではありませんが、それぞれの特徴を引き出し、絶妙なバランスで配合されているからこそのこの食感。さらに、クリームのおいしさを引き立てるため、一晩寝かせて薄く焼き上げられています。フレーバーは、定番のダブルクリームに加え、カマンベール、ダブルチョコレート、ローストナッツ、フランボワーズ、抹茶と柚子の合計6種類です。フレーバーごとに特徴が違い、食べ比べしたくなります。ちなみに、店頭では、ローストナッツが一番人気だそうですよ。ホロホロと崩れることから、食べにくいという声もあったそうですが、このはかない食感を楽しんでもらいたいとのこと。確かに、緊張する場面では食べにくいかもしれませんが、このホロホロ感とクリームとの相性は抜群です。
まるで日の丸弁当のような「CACAOBENTO(カカオ弁当)」
2021年6月1日には、循環するチョコレートをテーマにした新ブランド「REICACAO(レイカカオ)」も誕生しました。循環するとは、売り上げの一部を生産地に寄付し、苗木の購入をサポートします。その苗木から良質なカカオ豆が採れ、チョコレートになるという循環を生み出します。売り上げの1.2%を苗木のサポートに寄付し、さらに原材料のチョコレート購入時にも100円/1kgの寄付を行っているそうです。
そんな取り組みのもと誕生したレイカカオの中でも、目を引くのが「カカオ弁当」です。日の丸弁当とおかずが入ったお弁当に見えますが、チョコレートなんです。ライスパフとボンボンショコラで、ご飯と梅干が表現されています。おかずに目をやると、トリュフやいちじくのドライフルーツチョコがけや、キャラメルクランチ、マンディアンなど、本格派のチョコレートがアソートされています。全11種で、ショコラ好きにはたまりません。サプライズギフトにもおすすめです。
今回おすすめする「カカオ弁当」を1缶購入した場合、3分の1本分の苗木サポートができます。なぜ、カカオ栽培のサポートを行っているかというと、カカオ生産の危機的な現状にあります。カカオは、カカオベルトと呼ばれる赤道上下20度に位置する地域で生産されていますが、ここに位置する国々は、まだまだ経済発展途上にあります。さらに、カカオの価格は、生産者が決めることができない慣習があって、良いカカオを作っても農家にごくわずかなお金しか入らないことも多々。こうした貧困の状況が続くと、カカオ農家が減り、将来チョコレートが食べられなくなるといわれている中、ラ・テールでは、カカオに真摯に向き合うという姿勢が感じられます。
リラックスしたいときや自分へのご褒美、大切な人へのギフトとしても選ばれるスイーツがどのような背景を持っているのかまで意識することは少ないかもしれません。でも、自分たちが楽しむために、地球の環境を壊していたり、私たちのカラダにとってもよくなかったりしたら悲しいですよね。ラ・テールでは、生産者さんを含め、安心、安全にとことんこだわった方たちが、おいしいものを届けたいと20年以上前から開発を続けています。おいしいという理由でリピートしていたファンの中には、地産地消や食の安全について注目が集まるようになり、ラ・テールの取り組みがすばらしいと改めて感じた人もいらっしゃるかもしれませんね。おいしくて、気がついたらオーガニックで環境にも配慮されていたなんて、最高に幸せだと思いませんか。
消費は、投票だといわれています。今後、消費者である私たちが、人にやさしく、環境にもやさしいブランドを選ぶことで、ラ・テールのようなこだわりをもったブランドが増えていくといいですね。
LaTerre(ラ・テール)
Senior Writer:林ゆり