移動帽子屋を謳う【AURA(アウラ)】、そして【CA4LA(カシラ)】の元デザイナーが手がけ、2021年春夏シーズンにデビューした【CIRQUTURE(サークチュール)】。気鋭の帽子ブランドが共同で制作したモデル「SESSION」を発表。それぞれのブランドの成り立ちや共同制作に至った背景などをうかがいました。

帽子との一期一会を大事にしてほしいから。旅するように出店する移動帽子屋【アウラ】

2012年春夏シーズンよりスタートし、デザイナー松浦哲也さんが主催する【アウラ】はユニークな移動帽子屋。

【アウラ】デザイナーの松浦哲也さん

「その時、その場所でしか出会えないもの」をコンセプトに、オリジナルハットを各地のイベントや商業施設に期間限定で出店する販売スタイルを貫いています。
日本の10カ所以上の帽子工場と一緒に日々作り出す帽子は、フォルムや素材にどこかひねりがあり、ジェンダーを超えてかぶれるデザインばかり。

【アウラ】の代表的なモデル「JABARA HAT」¥21,780

2020年には「帽子を知る旅」の始まりの場所として、初の路面店「帽子研究所 PoANCA」を東京・西荻窪にオープン。「帽子の歴史を紐解き研究を行い、新しいプロダクトをつくりだす」ことをコンセプトに、毎月決めたテーマに沿った帽子とそれにまつわる展示とオーダー、販売を行っています。

「帽子研究所 PoANCA」の店内

【アウラ】公式サイト
https://www.aurahat.com/

端材にデザインで命を吹き込む【サークチュール】

帽子ブランド【CA4LA】でデザインから生産まで、商品をつくるすべてのプロセスを担当していたデザイナーの村山純一さん、谷本史織さんにより誕生したのが【サークチュール】。
2021年春夏シーズンにデビューしたばかりの同ブランドは「心躍る物語をライフスタイルに」 をテーマに、実験的で即興性のあるものづくりと手仕事を大切にしています。合わせて重視しているのは、廃棄を可能な限り少なくすること。

【サークチュール】デザイナーの村山純一さん(右)、谷本史織さん(左)

これまで商品を生み出すスピードを重視せざるを得ず、見過ごすしかなかった端材に心を痛めていた経験を踏まえ、端材にフォーカス。特に麦わら帽子の材料など、人の手で編まれた端材は廃棄せず、貴重な唯一無二の材料と捉え直し、デザインで新しい価値を生み出すことを目標にしています。
できるだけ天然素材を用い、デビューコレクションで使用している素材も90%以上が天然素材。

リネンにハリを持たせる加工をし、ある程度自由に形を作れる【サークチュール】のハット¥27,500 ユニセックスで被れる

【サークチュール】のデビューコレクションでは、糸染色工場に残っていた試し染めの毛糸を利用した猫のぬいぐるみも制作。猫にした理由は多くに愛されている一方、捨てられてもしまう現実からモチーフに。

試し染めの毛糸などから作られた猫のぬいぐるみ¥63,800

廃棄される材料を再利用し、新たな命を吹き込むだけでなく、動物に対しても責任を持って接する。自戒も込めたものづくりをしています。

【サークチュール】公式Instagram
https://www.instagram.com/cirquture/

お互いの得意を引き出し、帽子の新しい可能性を引き出した「SESSION」

帽子づくりに携わる2つのブランドが「感度の高いものづくりの土壌を絶やしてはならない」と、融合したエディションモデル「SESSION」を発表。同じ業界だからこそ高め合える技術をもって、ともに制作することで帽子の楽しさ、豊かさを伝えます。
コラボのきっかけは、日本の工場に足を運び、直接職人と対話しながら作り上げていく、ものづくりのプロセスが似ていたことで意気投合したから。
「工賃の安価な中国などの海外に生産が移行していくなかで、日本のものづくりは高齢化や後継者不足、繁忙期と閑散期の仕事量の差に困っている声をよく聞いていました」
そこにコロナ禍が襲い、工場はさらに大変な状況に。

【アウラ】と【サークチュール】が共同で製作した「SESSION 01」

「日本のものづくりの強みは、ただこなすのではなく、感性と丁寧さを持ち合わせていること。価格競争ではなく、価値を生み出すことで製作現場を活気づかせたいんです」
その一方で、個性の違う2つのブランドをどう融合させるか、白熱して打ち合せが朝までかかったこともあるそう。
「【アウラ】のアーカイブに【サークチュール】がアレンジを加えたり、2つの帽子を1つにしてみたりと、こういう機会だからこそのアイテムが生まれたので新しく楽しい経験となりました」

登場するエディションモデルは3つ。
「SESSION 01」は【アウラ】が得意とする造形技術の高さがうかがえるアーカイブモデルの型を起用。【サークチュール】が、端材とヴィンテージのスカーフでコラージュした芸術的なハットです。

「SESSION 01」¥46,200

独特のフォルムの中に素朴な表情を加える麦わらの素材感で、個性的でありながらたおやかな表情に。かぶるごとに愛着が生まれるモデルです。
「SESSION 02」、「SESSION03」 は 2 つの帽子をひとつに融合したモデル。

「SESSION 02」¥41,800

「SESSION 02」はキャップタイプの帽子に、飾りにハットをあしらうユニークな発想から生まれたモデル。ユニセックスな雰囲気でスポーティとエレガントさを表現しています。

「SESSION 03」¥49,500

帽子の新しい造形を追求したのが「SESSION 03」。完成していた帽子それぞれの形をあえて壊し、一つの帽子に集約させていくことでこれまでに見たことのないデザインになっています。

「SESSION」の発売を記念し、2021年3月29日(月)〜4月5日(月)、東京・青山にあるSPIRAL 1FにあるSHOWCASEにてコレクションストアを期間限定でオープン。
【アウラ】【サークチュール】の春の新作コレクションも揃うので、あなたにぴったりの帽子を見つけに行ってください。

「SESSION」
期間:2021年3月29日(月)〜4月5日(月)11:00〜19:00 ※最新の営業状況についてはSPIRALのサイトを確認ください。
場所:東京都港区南青山5-6-23 SPIRAL 1F SHOWCASE
https://www.spiral.co.jp/topics/showcase/session

※価格はすべて税込です。