7つの空間を通してフレグランスの歴史を表現
クリスチャン・ディオールは、1947年のデビュー当初から、クチュリエであると同時にパフューマーでありたいと公言していたといいます。彼が求めていたのは、単なるアクセサリーではなく、“装いの最後の仕上げ”となるフレグランス。こうして「ミス ディオール」は、ディオールが抱いたエレガンスへのビジョンを叶える香りを放ち始めます。
開催中の『ミス ディオール展覧会 ある女性の物語』は、ひとつのフレグランスからメゾンの伝統を紐解く、とてもユニークな試み。数々のオートクチュール ドレスにインスピレーションを与え、現在もアーティストたちの想像を掻き立てるフレグランスの歴史が、7つの空間を通して表現されています。
「ミス ディオール」の歴史を辿るアーカイブ
会場に入ると、“Miss Dior”のロゴから伸びたリボンに沿って、1947年のミス ディオール誕生から現在に至るまでのアーカイブが紹介されています。それぞれのケースは、その中に収められているオブジェの形を模し、ユニークなフォルムを強調しています。壁の反対側には、ミス ディオール パルファンの香水瓶のジャンボサイズが360度回転し、美術館の外からも展覧会への期待を膨らませます。
「ミス ディオール」限定エディションが展示
ローマのヴィラ ジュリア国立博物館などの建築物にインスパイアされたクラシカルなドーム型の空間には、フランス人アーティスト、エヴァ・ジョスパンによる複雑な刺繍が施されたタペストリーが飾られています。その部屋の中央には、エヴァ・ジョスパンによるミス ディオール パルファン限定エディションが展示されています。
フラワーガーデンをイメージした幻想的な空間
フラワーガーデンをイメージしたホールでは、1949年に発表されたミス ディオール ドレスのレプリカが展示されています。さらに、花のつぼみをかたどったヒューマン スケールのアトマイザーが設置され、新しいミス ディオール パルファンに使用されている5つの花の香りが紹介されています。ホールはうねるような布のドレープで構成され、その曲線的なフォルムは花びらや繊細なクチュールのドレスを想像させます。
ピンクのリボンに誘われる空間
ミスディオールのシグネチャーでもあるリボンをイメージした装飾。このリボンは、ミスディオールのオリジナル ボトルのアンフォラ型を彷彿とさせる形で広がり、ミス ディオールの歴史を辿るプロムナードを作り出しています。
日本初公開の「レディトゥウェア コレクション」
1967年に発表されたディオール初の「レディトゥウェア コレクション」が展示されている空間は、これまでの部屋の曲線的なフォルムを補完するように、直交する直線でデザインされています。“女性たちの日常をエレガントに装う”というコンセプトでデザインされたウェアは、革新的ながらも日常に取り入れやすいスタイル。多様な色彩や装飾を散りばめたシフトドレスやプリーツスカートなどで展開され、当時の女性たちを魅了しました。
注目のアーティストが描くディオールの世界
ギャラリーの空間では、ルネ・グリュオーやマッツ・グスタフソンによるドローイングや水彩画とともに、井田幸昌、サビーヌ・マルセリス、荒神明香らによる作品が展示されています。多くのアーティストにインスピレーションを与え続けてきたミス ディオールの自由な精神を称えながら、注目のアーティストの作品が各々の魅力を放っています。
ミス ディオールが開く夢の世界をぜひ体験して
1949年の春夏オートクチュール コレクションでは、 ディオールの香りを構成する花々を、幾千ものシルクフラワーが刺繍されたドレスで表現されました。そのコレクションをオマージュしたこの空間では、ミス ディオールのキャンペーンでナタリー・ ポートマンが着用したドレスなどが、アート作品や特別にデザインされた香水とともに展示されています。和紙を敷き詰めたディスプレイと対比するように、壁や床にはメタリックな素材を採用。没入感のある風景は、自然が織りなす夢のような空間となっています。
『ミス ディオール展覧会 ある女性の物語』
開催期間:~2024年7月15日(月・祝) 10:00~21:00(最終入場20:00)*7月15日(月・祝)は17:00 最終入場 / 18:00 CLOSE
入場 :完全予約制(無料)
場所:六本木ミュージアム 東京都港区六本木5-6-20
*入場・予約 は一人につき一回です。
*会期・開場時間等が変更となる場合があります。詳細は公式特設サイトを確認してください。
*会場でのお支払いは各種クレジットカード、電子マネー、QR決済を利用できます。現金での支払いはできません。
予約 :本イベントの予約、入場、会場内での製品購入には、ディオールビューティー公式LINEアカウントへの友達追加とLINEコネクトが必要です。
Writer:miki kuruma