今年は【エムエム6 メゾン マルジェラ】、来年は【グッチ】、過去にも【サカイ】や【ハイク】、【ミナ ペルホネン】など、数々の憧れブランドとコラボをしたアウトドアブランド、わかりますか? それは【ザ・ノース・フェイス】。ファッション業界人からも熱い視線が注がれ、アウトドアブランドの中でも頭一つ抜けた存在である【ザ・ノース・フェイス】が、人気を集める理由を探ってきました。

ハイブランドコラボ、マタニティウェア……
コラボが女性人気高まりの契機に

senken trend newsが【ザ・ノース・フェイス】に関心を抱いたのは、前述のファッションブランドとのコラボを多く実施していることがきっかけ。【ザ・ノース・フェイス】ライフスタイルグループ マネージャーの西野美加さんに、コラボを始めた経緯から尋ねました。

「コラボレーションは、ブランドの本体であるアメリカ主導の企画と日本国内企画の協業が存在します。いずれも協業することで【ザ・ノース・フェイス】だけではリーチできないお客さまとの接点を増やし、新しい価値を生み出すために実施しています。例えば【エムエム6 メゾン マルジェラ】や【サカイ】は本国企画、【ハイク】は国内企画です。(西野さん)

2020年秋冬シーズンに登場したMM6 l THENORTH FACEカプセルコレクション。

「以前、日本では【ザ・ノース・フェイス】は男性のブランドという印象が強かったため、長くウィメンズの認知度が低い傾向にありました。そこで女性への認知を広げる目的もあって【サカイ】、【ハイク】、【ミナ ペルホネン】といったファッション感度の高い女性のお客さまを持ち、潜在的に【ザ・ノース・フェイス】との親和性が高いと感じられるブランドと協業しました」(西野さん)

【ハイク】とコラボした2019年秋冬シーズンのイメージビジュアル。

「コラボレーションにおいても、【ザ・ノース・フェイス】の“モノづくり”への姿勢は変えません。【ザ・ノース・フェイス】が持つ機能性や素材、デザインの意味など、双方が納得するまで何度も協議しています。また協業するからこそ生まれる新しい“モノづくり”や“デザイン”は、通常の製品にも落とし込まれますので、協業終了後も商品は進化していきます」(西野さん)

女性専門店にマタニティウェア。「女性にも【ザ・ノース・フェイス】のよさを知ってもらいたい」

今でこそ女性が街着にアウトドアウェアを取り入れることは一般的になっていますが、10年前はまだまだアウトドアウェア=男性の洋服という図式。コラボだけでなく、2011年には原宿に女性専門店の【THE NORTH FACE3(march)】をオープンさせ、いち早く女性へのアプローチを始めていました。

【THE NORTH FACE3(march)】の店内

さらに2019年秋冬シーズンからは、アウトドアブランドでは珍しいマタニティラインをリリース。

「【ザ・ノース・フェイス】には、“NEVER STOP EXPLORING(挑戦し続ける)”というマインドがあります。母になることも1つの挑戦ですよね。過酷なアウトドアシーンで培われた【ザ・ノース・フェイス】の高い機能性やデザインは新しい挑戦をする女性、その家族ともに応援できる製品になるのではないかと、チーム内でも考え、従来のマタニティウェアにない製品を展開しています」西野さん)

『マタニティベントリックスカーディガン』30000円 通気性・ストレッチ性に優れた生地と中綿を採用し、衣服内のむれを感じにくい仕様。シルエットの調整ができ、産前から産後まで着用可能。

「今期新たに提案するカーディガンは、妊娠中だけでなく産後も着られるようにサイドのファスナーの開閉でシルエット変化にも対応し、ロングライフなデザインに。ダウンコートは赤ちゃんを抱っこしたままでも着用できますし、一部を取り外すとベビーカーのカバーにもなり、1着持っているだけで様々な使用が可能です。長く愛用してほしい思いや出産経験のあるスタッフが丁寧に開発しているので、ユーザーにもしっかり届き、好調に推移しています」(西野さん)

『マタニティダウンコート』78000円 お腹の大きな妊娠後期はもちろん、赤ちゃんを抱っこしたままでも着られる。パーツを取り外せば、ベビーカーのカバーにもなる。一般的なダウンコートとしても使用できる。

大切にしているのはファッション性より【ザ・ノース・フェイス】らしさ

ハイブランドとのコラボやマタニティウェアと、アウトドアブランドの枠に留まらない試みをしているだけあって、ファッション性も相当意識しているはず。そんなイメージを抱いていましたが、西野さんの返事は予想を覆すもの。「ファッション性はまったく意識していません。お客さまが求めているものは、ファッション性ではなく【ザ・ノース・フェイス】らしさだと思います」(西野さん)

『スウィートウォータープルオーバーバイオ』22000円 新作のボアフリースジャケットは、使用済みペットボトルを再利用し、微生物が分解できる環境に配慮した素材を採用。

「【ザ・ノース・フェイス】らしさは、ブランドの歴史、機能性、無駄のないデザインといった他のブランドがまねできない、普遍的で不変的なものと考えています。歴史を大切にしながら、毎シーズン新しい素材や機能、シーンと向き合い、デザインを常にアップデートしています。また環境配慮の素材はオプションではなくデフォルトと考え、私たちが遊ぶ地球のことも考えて丁寧に企画しています」(西野さん)

50年以上の歴史を持ち、日本で過去何度もあった【ザ・ノース・フェイス】ブーム。その蓄積、ファッション感度の高い人に受け入れられる真摯なものづくり、アウドドアウェアブームなどの複合的な要因が、今の【ザ・ノース・フェイス】人気を作った。そんなことがよくわかるお話でした。

今季押さえるべきウィメンズアイテムは、この2つ!

最後に今季マークしたい【ザ・ノース・フェイス】のウィメンズアイテムを2つピックアップします。

『ショートヌプシジャケット』32000円

前述の肩の切り替えが印象的なダウンジャケット『ヌプシ』は、メンズだけで展開していた冬の【ザ・ノース・フェイス】定番アイテム。メンズのデザインディテールは忠実に再現しながら、ウィメンズでは丈を少し短くし、ドローコードを絞ると雰囲気が変えられる仕様に。

『ジェットセット ベントリックスコート』38000円、『ジェットセット ベントリックススラックス』28000円

タウンユース向けのシンプルなコートとスラックスですが、機能面に【ザ・ノース・フェイス】らしさが満点。衣服内を常に適温に保つよう、通気性とストレッチ性にすぐれた中綿を使用しています。中綿入りなのにすっきりと着こなせ、スムーズな身体の動きを実現しています。

いずれもベーシックで長く着られるデザインは、さすが【ザ・ノース・フェイス】といったところ。定番ゆえに着る人によって自由なスタイリングが楽しめる点も、【ザ・ノース・フェイス】人気を支える秘訣かもしれません。

【ザ・ノース・フェイス】ウィメンズECサイト

※価格はすべて税別です。

Writer:津島千佳

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